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70年前の作品を未来へ紡ぐ 二十四の瞳映画村/小豆島

海の資源保護と平和教育 主演・高峰秀子の節目も

二十四の瞳映画村(小豆島町)は、小豆島が舞台の名作「二十四の瞳」を顕彰するテーマパーク。島出身の作家・壺井栄が描いた物語は「教師と生徒の心の触れ合い」を通して、70年以上も前の時代でありながら、すでにSDGsにつながる理念を訴えかけていた。映画村では物語の根幹に通じるプログラムを海の資源保護と平和教育をテーマに小・中・高校生向けに設定しており、SDGsの取り組みを展開している。

映画村が取り組むのは、SDGsの目標のひとつ「すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯教育の機会を促進する」に位置づけられるESD。作者が願う「平和な世界」を作品を通じて伝え、平和な世界を築く意識を高める「平和講話」を壺井栄文学館館長が語り部を務め実施。小豆島観光ボランティアガイドクラブによる「二十四の瞳紙芝居」もある。

海の資源保護については、汐江海岸の清掃プログラム。ボランティア清掃を通じて海を守ると同時に様々な側面から学びを深めてもらう。清掃後に平和講話と組み合わせることを提案している。

そして来年2024年は節目の年。映画「二十四の瞳」が公開されて70周年、主演を務めた女優・高峰秀子の生誕100年を迎える。小豆島町を実行委員会とする生誕100年プロジェクトが10月に始動。様々な企画を通して高峰秀子の魅力を振り返る。

10月15日の東京・池袋新文芸坐を皮切りに全国の名画座で映画の特集上映を展開。24年3月27日―4月9日には三越日本橋本店で高峰秀子愛用の着物などを展示する「高峰秀子が愛したきもの」、3月28日―5月6日は東京タワーでは「逆境を乗り越えた 大女優 高峰秀子の美学」展を開催。出演作品のスチールや映像、プライベート写真、自筆原稿や絵画、趣味の骨とう品から生活用品まで多角度から人間・高峰秀子を見つめ直す。11月9日―12月8日には木村伊兵衛や土門拳、秋山庄太郎、大竹省二、早田雄二、立木義浩、操上和美らが撮影した写真展「巨匠が撮った高峰秀子」が東京都写真美術館で開かれる予定だ。

二十四の瞳映画村

映画「二十四の瞳」主演の高峰さん生誕100年のポスター

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