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世界初のDMV営業運転 阿佐海岸鉄道、鉄道とバスが乗り換えなし

徳島県東南部の新しい魅力に

線路と道路の両方を走れる新しい乗り物「DMV(デュアル・モード・ビークル)」がまもなくお目見えする。徳島県東南部の阿波海南―甲浦を結ぶ第三セクター・阿佐海岸鉄道が阿佐東線に導入。鉄道とバスを乗り換えなしで利用できる世界に類のない車両だ。

DMVは、道路走行時はゴムタイヤ、レール走行時は鉄車輪に切り替わる。そのモードチェンジはわずか15秒という早業。線路では鉄車輪がガイド役で、前輪タイヤを浮かし、後部のゴムタイヤが駆動輪になって走行する。レール走行時はハンドルを固定し、バスと同様に足でアクセルとブレーキを操作する。

もともとマイクロバスをベースに改造。全長8メートルほどの外観はボンネットバスをほうふつさせる。宍喰駅の伊勢エビ駅長がサーフィンする姿を側面に描いたブルー、特産のすだちを描いたグリーン、四国の英雄・坂本龍馬を描いたレッドと個性的な3車両を導入。定員は23人(運転士1人、座席18人、立席4人)となっている。

阿佐海岸鉄道

DMV3台そろい踏み。
室戸岬行を計画

当初の予定では2021年7月にも運行を始める予定で、四国DCでも一大トピックになるはずだった。甲浦からは一般道を走行し、高知県室戸市までを結ぶ計画で、四国東南部が注目を集めるものと期待されていた。ところが、車両の補強が必要になったため現在整備を続けるとともに、走行訓練を実施している。世界初のDMV定期営業運行は21年度中のスタートを目指している。

阿佐海岸鉄道では「地域公共交通がより便利に、より効率的になるとともに、車両自体が観光資源となり、地域活性化につながる」と意欲的。

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