アートとSDGs 道後温泉、賑わいの創出と地域活性化へプロジェクト
ウイズコロナを転換期に 工事中の本館を満喫
愛媛県松山観光の顔であり、道後温泉のシンボルである国重文「道後温泉本館」は現在、一部営業を続けながら保存修理工事期間が進む。2024年末までの完成に向け、工事は後期へと入る中、時代はウィズコロナへ。道後温泉では工事完成までの間を生かし、未来を、そしてポストコロナを見据えたまちづくりへ向けたプロジェクトを展開。今回の工事・コロナ禍を“空白の期間”ではなく新しい時代の転換期と捉え、地域一体で取り組みを進めていく。
5月25日、道後温泉の新しい活性化事業「みんなの道後温泉 活性化プロジェクト」が稼働。地元団体や行政、大学で「未来へつなぐ道後まちづくり実行委員会」を組織し、本館保存修理の後期工事を生かして賑わいの創出と地域活性化を図ろうというものだ。
今年度から2023年度までに3カ年で、約3億3千万円の事業費を計上。14年から始まった「道後オンセナート」「道後アート」といった地域とアートを結び付けた魅力の創出を軸に、本館保存修理の後期工事と連動、新たな観光コンテンツの創出に取り組む。
プロジェクトでは、9月には保存修理工事中の本館を覆う素屋根テント幕を世界的美術家の大竹伸朗さんのデザインで装飾する企画を開始。工事中も本館を楽しんでもらおうと実施していた「道後REBORNプロジェクト」を引き継いだもので、24年3月まで実施する。
今後、写真家で映画監督の蜷川実花さんもプロジェクトに参加。飛鳥乃湯泉とのコラボレーションを行う。
まちづくりのもうひとつのテーマが「SDGs」だ。4月に「持続可能な道後温泉協議会」を設立し、産官学で道後温泉全体のSDGs実現を目指す取り組みを始めた。SDGsに関する取り組みや「道後学」、道後で1年間に生み出された生産・サービスの総和「GDP(Gross DOGO Product)」の研究、上人坂の再生になどを展開していく。
19・20年の「道後アート」で上人坂に誕生した交流拠点「ひみつジャナイ基地」4月から活動拠点として活用。道後温泉旅館協同組合が運営し観光案内やスペースの貸し出しなども行う。
同協議会は道後温泉旅館協同組合や道後商店街振興組合、愛媛大学、松山市などが参画。愛媛大学の西村勝志副学長が会長に、誇れるまちづくり推進協議会の宮﨑光彦会長(宝荘グループ)が副会長に就いた。
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