「急峻三社寺巡り」が今秋登場 日本遺産・和歌の浦の旅
“和歌の聖地”で新たな“聖地巡礼”
熊野や高野山が世界遺産の節目で盛り上がるなら、県北部・和歌山市の和歌の浦は日本遺産で旅を演出する。万葉の時代、歌聖・山部赤人に「わかの浦に潮満ちくれば潟をなみ 芦辺をさして鶴鳴きわたる」と詠われ、四季折々、風光明媚な景観で人々を魅了し続けてきた地。旅情をかきたてる風景は、現代にあっても色あせない。
和歌の浦は和歌川の河口に広がる干潟を中心に、和歌浦湾をとり巻く景勝地として古くから親しまれてきた。その情景は万葉の歌人たちに愛され、“和歌の聖地”に。以降、紀州藩主らもとりこにし、芸術や文化もこの地に根付かせ、今もその文化と評価は受け継がれ続けている。
そんな和歌の浦に新しい“巡礼道”が誕生し、新たな旅の魅力となっている。10月1日、紀三井寺、紀州東照宮、和歌浦天満宮の3社寺で「和歌の浦急峻三社寺巡り」をスタート。「急峻」の名の通り、各社寺ともに急な石段があることから、3社寺を巡礼することで健脚の証明としてもらおうと企画した。
和歌の浦の絵図が表示されたパンフレットを持って3社寺をめぐり、御朱印を集めると満願成就、健脚の印として記念品がもらえる。1日でめぐると特製の手ぬぐい、絵はがきも。
石段の数は、紀三井寺が231段、紀州東照宮が108段、和歌浦天満宮が50段と、3社寺を麓から登るのは確かになかなか大変なもの。特に高齢者には健脚と誇っていいレベルと言えそう。和歌山県内の“聖地巡礼”の新たな魅力として期待される。
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