松山城を攻略せよ! パンフで城攻め気分に
難攻不落の名城の新しい楽しみ方
松山城は賤ヶ岳の合戦で有名な七本槍の1人、加藤嘉明が築城。その大きな特徴は本丸の迷路のような造りの防御体制と連立式天守にある。
天守防衛の究極の姿といわれる連立式天守は、天守・櫓を四方に配置し、それぞれを渡櫓でつなぐという堅固な構造。各所に仕掛け(防御システム)が施され、本丸に至るまでにも複雑な縄張り(曲輪や門などの配置)になっている。
難攻不落の城であることに着眼した松山市は「城を攻める」というテーマでパンフレットを作成。天守にたどりつくまでの複雑な防御の仕掛けを、写真を交えて順に解説している。臨場感を演出するため、甲冑を着たモデルが城を攻めている様子を掲載。8つのステージを攻略しながら天守にたどりつく構成だ。
パンフレットは文庫サイズ(A6判18頁)で、手に取って観光しやすいようにハンドサイズに。表紙には大きく「松山城」「攻略」の文字と武者の写真。次ページには上空からの写真で、戸無門、筒井門、太鼓門、本丸広場など8つのステージを示している。攻略の前に防御施設である「狭間(さま)」「石落(いしおとし)」「突揚戸(つきあげど)」の構造を解説。
各ステージでは構造や狙いを、武者を入れた写真とともに解説し、城攻めの気分を楽しめるようになっている。
松山城は、天守や一ノ門南櫓、紫竹門など21の重要文化財、姫路城と並ぶ典型的な連立式天守、全国的にも珍しい登り石垣、多数の門、櫓、堀を備え、狭間や石落し、高石垣などを巧みに配してあるため城郭建築の最高傑作といわれている。
また旅行口コミサイトが実施した「行ってよかった!日本の城ランキング」で3年連続上位に選ばれているほか、06年に「日本100名城」、07年に「美しい日本の歴史的風土100選」にも選ばれた。
全国で現存する12天守のうち、連立式天守を持つ松山城と姫路城は連携し、コラボポスターを制作。両城とも他の城と連携したポスターをつくるのは初めてで、築城以来初の取り組みと評価される。
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