【中国版】シルクロード起点のまち、古都「西安」を歩く(2) アートや夜景も見どころ
ライトアップで歴史情緒際立つ
西安の街は、城壁に囲まれた城壁内とその外の城壁外に分けられる。唐から明の時代にかけて築かれた「西安城壁」は上を歩くことができ、眺めもいい。城壁をもし1周するなら、徒歩だとかなり距離があるのでレンタル自転車や電動カートでの移動がおすすめ。夜のライトアップも美しい。
城壁内の中心にある鐘楼や鼓楼、回族の文化が体感できる「回坊風情街」ではイスラム文化のグルメやスイーツを屋台で買っての食べ歩きが楽しい。貴重な石碑を展示する「碑林博物館」、先史時代から清までの逸品約3千点を所蔵する「陝西歴史博物館」など、中国史が好きな人には見逃せないスポットが多い。
城壁外では、三蔵法師(玄奘)が翻訳に取り組んだ「大雁塔(慈恩寺)」が定番で、慈恩寺南側に玄奘の像が立つ。周辺は曲江新区として新たに開発されたエリアでショッピングモールや唐の時代を再現したテーマパーク「大唐芙蓉園」などがある。特に、唐にゆかりが深い人物の像が多く並ぶ「大唐不夜城」は夜が美しく、その名の通り、夜とは思えないほど見事にライトアップされた光景には圧倒される。
西安には2019年3月現在、地下鉄が1号線から4号線まで開通しており、まだ新しくて案内が丁寧、運賃は安くて切符を買うのも簡単で、西安の主要観光スポットに行くのにも便利になった。地下鉄は5号線と6号線も現在建設中で、将来的に16路線の建設が計画されているといい、西安の空の玄関口である西安咸陽国際空港と西安北駅を結ぶ鉄道の開通も予定されている。現地はタクシーも安く、観光専用バスも利便性が高い。
日本から西安へは、東京や大阪など主要都市から直行便または1回経由で行くことができる。3月31日には中国東方航空の名古屋(中部)―西安の直行便が新規開設するなど、中国系航空会社による直行便の就航も近年相次いでいる。
(シカマアキ=本紙特約記者)
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