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【魚沼】越後のミケランジェロ、彫工・石川雲蝶 新たな新潟観光のエースに

彫工・石川雲蝶の作品を巡るツアーがにわかに人気を集めている。木彫りにとどまらず、石の彫刻や襖絵、漆喰にまで才能は及び、それら作品群は魚沼市を中心とするエリアの寺院で見ることができる。越後のミケランジェロとして昨年の新潟デスティネーションキャンペーンで広く紹介されて以降脚光を浴び、今や新たな新潟観光のエースとしての呼び名も高い。

雲蝶の作品を巡るツアーは地元観光協会が募集する日帰りバスにとどまらず、遠方からの飛行機とセットのプランも催行されるなど「人を呼べる観光資源」であることを証明した。

雲蝶は1814年、江戸雑司が谷に生まれ、すでに彫刻師として知られた30代の前半、「よい酒と鑿(のみ)を終生与える」と請われて越後に移り住んだとされる。

魚沼市には雲蝶の代表的な作品が残されている。なかでも他を圧倒するスケールを誇る作品が「西福寺開山堂」と「永林寺」の2つの寺に残る。

西福寺開山堂の天井の大彫刻「道元禅師猛虎調伏の図」は当時にはまだ珍しいギヤマンを使い、その鮮やかな色彩にいたっては当時のまま、まだ一度も塗り替えられていない。漆喰細工のほか雲蝶48歳の作品といわれる襖絵「孔雀遊戯の図」がある。

西福寺開山堂の雲蝶作品

西福寺開山堂にある雲蝶の作品は
江戸期当時から変わらない姿

永林寺本堂西側の位牌の間にある欄間には美しい「天女」の彫刻を見ることができる。雲中に天衣をはためかせるその姿は優美にして華麗なばかりか、天女の顔つきは当時雲蝶が愛した女性に似せたという説や、そもそも永林寺で仕事をするきっかけは住職との賭けごとに負けたからだという逸話も、天才雲蝶に人間的な魅力を加えるばかりだ。

永林寺の雲蝶作の欄間

永林寺の雲蝶作の欄間の一部。
見事な龍に驚嘆

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