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【松之山温泉】旅館組合全館で「美味しい朝ごはん」

旅の楽しみの1つとして、忘れてはいけないのが朝食。松之山温泉では旅館組合が今年から「美味しい朝ごはんプロジェクト まんまの朝まんま」に取り組んでいる。季節ごとに地元の食材をつかった素朴だけど美味しい朝ごはんを、すべての旅館で出している。

第1弾として今年1月から冬の朝ごはんとして提供したのが、地元のジネンジョを使った朝食「とろろ朝まんま」。新たな郷土料理の開発というだけでなく、全旅館で取り組むことで、地元生産者が一定の量の農産物を生産でき、地元の経済的な振興も図ろうという取り組みだ。

プロジェクトに参加する旅館経営者は「地元の重要な観光素材に棚田があります。農家と連携することで、棚田を保全することができます」と話す。

棚田

松之山温泉に近い松代の棚田。
雪に覆われた景観はもはや芸術品だ

春の朝食は「山菜朝まんま」。各旅館が、地元食に欠かせない塩の子、酒かす、醤油の実、田舎味噌などで手作りしたオリジナル味噌を、ふき味噌仕立てにしたものを季節の山菜に絡め、焼き味噌料理として出した。

8月からの夏の朝食はやたらと細かく刻んだ夏野菜の料理「やたら朝まんま」。10月からは「きのこ朝まんま」が始まり、四季の美味しい「朝まんま」が完成した。

朝まんま

春の「山菜朝まんま」の一例。
フキノトウ味噌の旨味を朝から

食への取り組みは、数年前に、東京の「コンラッド東京」の日本料理店料理長だった齋藤章雄さんを地元に招き、共同で「棚田鍋」開発したのをきっかけになった。四季の朝まんまも齋藤さんの協力で作り上げた。

棚田鍋

食への取り組みは「棚田鍋」がきっかけ

松之山温泉周辺にはいくつもの棚田スポットが点在し、多くの観光客が景観を楽しんでいる。観光客は棚田鍋や朝まんまを食べることで、こうした風景の保全に一役買うことになる。

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