“若旦那”配信のＹｏｕＴｕｂｅ番組が話題　グランディア芳泉の山口高澄常務／あわら

ジャイアンツも絶賛　配信で様々な効果も

あわら温泉のグランディア芳泉では、山口高澄常務がＹｏｕＴｕｂｅ番組「若旦那の勝手に福井観光大使」を配信し、自館の話題だけではなく、あわら温泉の他旅館や県内観光地、飲食店などの情報を発信。福井県全体を盛り上げようと取り組んでいる。

番組は、２０２４年の北陸新幹線敦賀延伸を控え、これまでの顧客にとどまらずより広く集客を図ろうと20年からスタート。「今から旅館は無茶苦茶おもしろい」をテーマに配信し、現在は２万７千人のフォロワーを獲得している。

プロ野球・読売ジャイアンツが５月に行った北陸シリーズでは、同ホテルに選手・スタッフが宿泊。阿部慎之介監督が「20年間のジャイアンツ人生で一番良いホテル」という発言を番組内で発信。夕食に肉や海鮮など１００種類もある「大人の極上ディナービュッフェ」を提供し、試合後の日付が変わる時間にもかかわらず目の前で調理するなど、最上級のもてなしで対応した。同ホテルのおもてなしに選手ら一同も大絶賛。その感激ぶりもインタビューとして配信している。

ＹｏｕＴｕｂｅは思わぬ副産物も。宿泊業界の人手不足は問題視されているが、同ホテルでは３年前は14人、２年前には8人を採用するなど求人にも効果が表れている。また、朝どれ卵の収穫体験や土産物の共同開発など異業種からコラボレーションの依頼も番組がきっかけで来るようになったそうだ。もちろん、番組を見たといって訪れる宿泊客も１日５組はあるという。

山口常務は「今後、世界に向けて日本文化、旅館文化の発信を強化したい。グランディア芳泉の知名度を上げることで、あわら温泉をもっと知ってもらうと同時に、地域の魅力づくりを推進したい」と番組づくりへの意気込みを語っている。

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