「アートにあつまる夏」7月19日から瀬戸内国際芸術祭夏会期 小豆島島内に38作品
島の活性化に国際色 春会期中は海外客2割
今年の小豆島・瀬戸内海エリア最大の話題は「瀬戸内国際芸術祭」。4月に開幕し春会期を終え、次は夏会期だ。日本全国や世界から集う旅行者と交流を生み出す「あつまる夏」をテーマに、7月19日−8月25日に開かれる。小豆島も舞台のひとつとして島内各所に作品を展示。風土×木々の緑と海の青×現代アートで、国内外からの来訪者を出迎える。
瀬戸内国際芸術祭は3年に一度の開催。“海の復権”を一貫したテーマに、過疎化に悩んでいた島々にアートという光を当て、地域活性化につなげようというもの。島そのものをアートの舞台とする斬新さは多くのファンをつくり、前回の16年開催は100万人超が来場。今回の春会期は海外からの来場者が全体の21・7%と発表された。前回16年が13・4%だったことを考えると、国内外に瀬戸内海の新たなブランドとして強く発信、浸透させたことが伝わる。夏会期も盛り上がりが期待される。
瀬戸内海に浮かぶ12の島と香川県・高松港、岡山県宇野港周辺を会場に、これまでの開催以降も島に展示され続けている既存作品に加え、新規プロジェクト、イベントなどを展開する。これら会場をめぐるアートツーリズムも大きな楽しみになる。
小豆島では、島内各所に38の作品を展示。小豆島の玄関口・土庄港ではオリーブの王冠をかたどったチェ・ジョンファさん作のオブジェ「太陽の贈り物」、坂手港の灯台跡地にある光り輝く球体に水の神様・龍が乗ったヤノベケンジさん作のモニュメント「スター・アンガー」は継続作品として、もはや小豆島のシンボルになった。
そのほか、土庄港エリアではコシノジュンコさんの「アートノショーターミナル」、迷路のまち周辺には岸本真之さんの「つぎつぎきんつぎ」、四海、肥土山・中山、福田、大部、北浦エリアにも作品が。三都半島、醤の郷周辺・草壁港、坂手港・田浦半島エリアには多くの作品があり、気軽に鑑賞してまわれる。作品は、オブジェから周囲の風景を活用した空間演出まで幅広く、これら作品群が小豆島全体にアートの香りを運んでいる。
夏会期では、7月の土日曜に土庄・戸形公民館でコンテンポラリーダンス「Limpid Sun」、8月24日は中山農村歌舞伎舞台で「演劇でみる小豆島のカタチ」などアートイベントも展開される。
秋会期は9月28日−11月4日。フィナーレに向け全会期で最大の会場数で作品展示、地域再生の縁を築く「ひろがる秋」をテーマに展開する。
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