“ランナーの聖地”で泊まる 山鹿温泉「ぶらぶぜん」歩き旅
豊前街道を行く
“ランナーの聖地”金栗四三のふるさとをたずねる旅の宿泊地は、熊本県山鹿温泉。四三ゆかりの和水町の北東に山鹿市は隣接しており、近距離のなかに聖地巡礼と温泉宿泊の旅がコンパクトに完成する。
山鹿市では温泉宿泊に加えて、歴史風情あふれる旅が楽しめるのも魅力。江戸時代の参勤交代の道だった豊前街道があり、名湯・山鹿温泉の宿場町として栄えた。沿道には歴史ある建造物が立ち並び、古きよき時代を伝えている。この豊前街道をぶらりと散策する「ぶらぶぜん」が旅の楽しみを増幅させてくれる。
「さくら湯」は肥後細川藩初代藩主・細川忠利が山鹿温泉の湯を気に入り新築した御茶屋が起源。以降、市民温泉として愛され、一度は取り壊されたものの2014年に昔の面影を残す形で復元され、今に至っている。
江戸期の建築様式を色濃く残す大浴場と、貴賓湯として使われた龍の湯を有し、浴室は大理石と木材を多用し気品を感じさせる空間に。建物も南北に唐破風玄関を備えるさくら湯最大の特徴である「十字クロス構造」になっており、古きよき時代の趣が漂う。美人の湯として知られ、今も市民と観光客の憩いの場となっている。
「八千代座」は江戸時代から伝わる芝居小屋で、豊前街道の宿場町としての往時の賑わいを感じさせてくれる空間。木造2階建ての建物に枡席や桟敷席、廻り舞台、迫りなど江戸時代の芝居小屋の造りを残し、現在も坂東玉三郎をはじめとする多くの役者が舞台を飾る。八千代座内の見学と地元の伝統芸能「山鹿灯籠踊り」定期公演のセットプランも。
街道の風情と歴史を体感するには「米米惣門ツアー」がおすすめだ。豊前街道筋の惣門地区を舞台に、山鹿の文化や歴史をガイドとともにぶらりと歩き触れる。
明治29年創業の千代の園酒造、江戸天保年間から伝統のこうじ製品づくりを行う木屋本店、歴史ある寺院・光専寺、天然塩にこだわった米せんべいを作るせんべい工房などに立ち寄り、商店主らとの触れ合いも楽しむ。所要時間は約1時間。参加料はお土産付きで600円。
山鹿観光に新風を吹き込んでいるのが「菊鹿ワイナリー」。広大な敷地内にはブドウの農場と醸造所があり、人気の「菊鹿ワイン」をはじめ地元産ワインの買い物と試飲、レストランで地元の食の賞味など「山鹿の味」に親しめる。
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