「西郷どん」の舞台を旅する（1）　西南戦争最終地・生誕地

西郷隆盛の生誕地であり人生終焉の地でもある鹿児島市を中心に、鹿児島県内各地に隆盛ゆかりの地が点在している。隆盛が生きた薩摩の歴史と風土に触れ、物語の背景に深く迫る。「西郷どん」の舞台・鹿児島県へ隆盛の足跡を訪ねる旅が、きっと今年のトレンドになる。

城山周辺　隆盛人生最後の舞台

隆盛が人生の幕を閉じた地・城山。西南戦争最終の地は西郷どん紀行には欠かせない。隆盛が陣を張った場所であり、展望台からは桜島や鹿児島市街地を一望。快晴の日には霧島連山や指宿の開聞岳も望めるという眺望に隆盛は何を思ったか。

西南戦争薩軍本営跡「ドン広場」は西南戦争時に薩摩軍の本営が置かれた場所。挙兵後、わずかな兵とともに西郷はこの地に。少し登ると「明治十年戦没薩軍本営跡」と刻まれた石碑がたつ。

西郷洞窟は城山に立て籠もった隆盛が最後の５日間を過ごした。桐野利秋、別府晋介、村田新八、池上四朗など仲間とともに過ごしたという。

そして西郷隆盛終焉の地へ。城山を包囲した政府軍は砲撃を開始。薩摩軍は最後の抵抗を試みたが、隆盛は銃弾を受け、この場所で別府晋介の介錯で最期を迎えた。

西郷隆盛銅像は城山の地にたつ。陸軍大将の正装姿で、台座を含めて高さ約14メートル。１９３７年に建立後、今もここから薩摩を見守り続けている。

鹿児島城下　ゆかりの地が集結

生誕から続いた活躍の舞台。加治屋町には隆盛誕生の地が公園として整備されているほか、盟友・大久保利通の生い立ちの地をはじめ多くの偉人ゆかりの地が集結している。

同町では「維新ふるさと館」で学びも深めることができる。鹿児島の歴史や先人の偉業を、映像やジオラマ、ロボットなどを使った多彩な展示・演出手法で紹介している。「大河ドラマ館」（別掲）もこの町に。

西郷家が暮らした西郷南洲翁宅地跡や西郷武屋敷跡、隆盛が創設した私学校跡、墓地など隆盛の人生がここに息づく。

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