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「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉」お目見え(2) 中庭「椿の森」完成で全パーツ整う

本館の皇室専用の浴室も再現 グランドオープンでさらに勢い

1階に開放的な男女大浴場と、本館にはない露天風呂を備え、源泉かけ流しの湯を楽しめる。大浴場には砥部焼による陶板壁画を壁面に配し、道後にまつわる和歌の風景を演出している。

飛鳥乃湯泉

陶板壁画を壁面に配した
大浴場

2階にある本館の皇室専用の浴室「又新殿(ゆうしんでん)」を再現した特別浴室では、一定以上の身分の人が湯浴みで身につける「湯帳(ゆちょう)」を着て、飛鳥時代の入浴を体験することもできる。

飛鳥乃湯泉

道後温泉本館の皇室専用浴室・
「又新殿」を再現した特別浴室

また、2階には約60畳の大広間休憩室を設置。お茶とお茶菓子でおもてなす。白鷺や玉の石、聖徳太子といった道後の伝説をモチーフにした個室休憩室5室も設けた。

飛鳥乃湯泉

約60畳の大広間休憩室

館内は「太古の道後」をテーマに、和紙や漆器といった県の伝統工芸と、松山市が近年取り組んでいるデザイン・アートとのコラボレーション作品で演出し、新しい温泉文化の世界観も発信していく。

17年12月のグランドオープンでは、聖徳太子が来浴した際に詠んだとされる「椿の森」をイメージした中庭が完成。聖徳太子が道後の情景を「椿に覆われた温泉」と記したように、椿の花は道後の象徴。20品種の椿を配し、椿が生い茂った往時の歴史風情を再現し、聖徳太子直筆の書と言われている「法華義疏(ほっけぎしょ)」の文字で表現した温泉碑も設置した。

また、あわせて既存の「椿の湯」は、浴室や内部の改修、外壁の塗り替えなどが完成。飛鳥乃湯泉と回廊で往来が可能になった。

グランドオープンにあわせ、飛鳥乃湯泉と椿の湯に道後温泉本館をあわせた3館の湯めぐりを楽しんでもらうスタンプラリーもスタート。2館か3館をめぐってスタンプを集めると道後オリジナルグッズがもらえる。台紙は旅館ホテルなどで入手できる。

飛鳥乃湯泉の料金は1階浴室が大人600円、2階大広間休憩室が同1250円、特別浴室は部屋代1組2千円に加え同1650円など。

飛鳥乃湯泉では年間30―40万人の利用者を見込む。11月末までの約2カ月で約5万人が利用するなど上々の滑り出しで、本館、椿の湯もあわせて利用者が増加傾向にあるなど道後温泉に勢いを与えている。

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