たたら文化圏の観光スポット(1) 足立美術館・月山富田城跡
16/08/01
日本一の庭園 足立美術館
安来市の足立美術館といえば、横山大観の日本画をはじめとする所蔵作品はもちろんだが、日本庭園が知られている。米国の庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」の2015年版日本庭園ランキングで日本一を獲得。それも13年連続の1位だ。
日本庭園は5万坪におよび、枯山水庭や苔庭など6つの庭で構成。庭師と職員が丹精込めて手入れし続ける庭園は、四季折々の情緒豊かな自然美が広がっている。美術作品と庭園美のコラボによる美の競演は、まさに世界レベルと言える。
この希少な空間を創設した故・足立全康さんは、たたら製鉄に関わりの深い木炭の輸送から実業家への道を歩み始めたという。その後、たたら製鉄によってできた鋼で日本刀を製造する会社も経営していたそうだ。
出雲の地から日本の美を世界に発信する原点もまた、たたら製鉄にあった。
山陰の名城 月山富田城跡
「願わくは我に七難八苦を与えたまえ」の名言で知られる悲運の名将・山中鹿介は、今もなお、主君・尼子氏と並び、地元の英雄だ。その尼子氏居城、島根県安来市の月山富田城跡は現在、整備の真っただ中。市が5カ年で史跡公園として整備する計画で、日本百名城のひとつに数えられる山城の全ぼうが徐々に明らかになる。
安来市は尼子氏を顕彰し、まちづくりを推進しており、今回の整備もその一環。城は現在、苔むした石垣や御殿跡などが残り、国史跡に指定されているが、まずは木々を伐採し、石垣群や土塁などの遺構の見学を可能にする。散策路の改修も行うなど史跡・観光素材としての価値を高めていく。
工事に伴い、一部立ち入り禁止エリアを設定。10月末までは山中御殿、七曲り、山頂部が禁止となっている。秋からは千畳平、太鼓壇、馬乗馬場の工事に入る予定。
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