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鉄の道を歩く-鉄の文化館めぐり(2) 奥出雲町

奥出雲たたらと刀剣館/奥出雲町

奥出雲町は、日本刀の材料「玉鋼」を日本で唯一生産する「日刀保たたら」がある、現代のたたら製鉄の拠点。奥出雲たたらと刀剣館では、「日刀保たたら」と玉鋼、これを用いて作られる日本美術刀剣について展示・解説している。ここに来れば近代以降のたたらの歴史が明らかに。「日刀保たたら」は非公開のため、現代に蘇ったたたら製鉄について詳しく知ることができる貴重な施設だ。

なかでも、実物大のたたらの炉と、その地下構造をわかりやすく伝える切断面の模型は見ごたえ十分。毎月第2日曜と第4土曜には、地元で活動する小林刀匠による作刀鍛錬の実演も。ロビーで放映されている映像では、たたら製鉄が人と自然の共生のもとに行われていたことがわかり、この地域の品格を垣間見られる秀作。

開館は10―17時、月曜休み。入館料は大人520円、団体410円。

奥出雲たたらと刀剣館

奥出雲たたらと刀剣館にある
炉の地下構造の切断面の模型

たたら角炉伝承館/奥出雲町

たたら角炉伝承館は、往時の櫻井家が経営していた槙原たたらに残された「たたら角炉」を復元。製鉄技術が古代から近代へ移っていくなかで、近代洋式製鉄の技法を取り入れて登場した日本では貴重なもので、たたら製鉄の変遷を伝えている。

たたら場、水車、吹子場といった操業現場ではたたら師を模した人形で、操業風景を再現。角炉による製鉄法の歴史や構造をパネルなども用いて紹介している。

開館は9―17時。12―3月は休業。無料。

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