江戸期の建築様式を再現「さくら湯」
14/12/15
歴史感あふれる気品漂う
今から約370年前の細川藩主の時代、藩主のお茶屋としての記録が残る「さくら湯」。
2012年、江戸期の建築様式を色濃く残す大浴場の再生や貴賓湯として使われた龍の湯を再現。浴室は大理石と木材が気品をかもし出す空間に仕上がっている。建物も南北に唐破風玄関を備えるさくら湯最大の特徴である「十字クロス構造」を完成させ、古き良き時代の趣のあるたたずまいとなった。
さくら湯は肥後細川藩初代藩主の細川忠利公が山鹿の温泉を気に入り1640年(寛永17年)にさくら湯の起源となる御茶屋を新築。完成の際に剣豪・宮本武蔵を招待した。
明治初期に細川藩主から払い下げられた際、旦那衆をはじめとする地域の人たちの尽力による大改修工事を実施。市民温泉としてのさくら湯が誕生した。1898年(明治31年)には道後温泉本館を建てた棟梁・坂本又八郎氏を招いて再度大改修工事を実施。浴室を北側に拡張し、唐破風玄関が設けられた。
昭和期になって1973年(昭和48年)の大規模再開発事業でさくら湯は取り壊された。75年(昭和50年)にできた再開発ビル「温泉プラザ山鹿」内につくられ、2009年(平成21年)まで営業し、その後現在のさくら湯になった。
さくら湯の泉質はアルカリ性単純温泉で美人の湯として知られる。入浴中の肌のスベスベ感は他の温泉地と比較にならないほど心地いい。
料金は大人300円。開館時間は6―24時。休館日は毎月第3水曜日。
またさくら湯の歴史を紙芝居などを交えながら案内するガイドも実施。料金は入浴券と無添加せっけん、タオルが付いて500円。前日まで要予約。定員は1―30人。
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