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新潟と山形の県境、多彩な関川村へ 豪邸、温泉郷、ギネス認定の祭り

豪農の館と「大蛇」 秋は紅葉が必見

新潟県の北東部に位置し、東は山形県に接する関川村。新潟駅からだと電車で1時間半ほど。村の中央を荒川が流れ、鮎釣りの名所として知られる。10月下旬から11月上旬にかけては、荒川峡が紅葉に染まる。

村の中心にどっしりと構える、国の重要文化財「渡邉邸」に隣接する東桂苑で、昼食に郷土料理を味わう会「食地」が11月5、6、9ー11日の5日間開かれる。参加費は2500円、各会定員は30人。希望者は旧米沢街道の町並み散策ツアーにも参加できる。ガイドの案内で渡邉邸や「歴史とみちの館」にも入館する。

また、11月10日夜には同じ会場で「竹灯籠と月明かり」コンサートが開かれる。出演は村在住の篠笛奏者、田村優子さんと、鼓童名誉団員の小島千絵子さん。小島さんは太鼓と舞いで共演する。参加費は3千円、定員は80人。

渡邉家は1667年に当地に転居した旧家で通常、豪農の館として紹介されることが多い。しかし農業だけではなく、廻船業や酒造業を営み、蓄えた財を財政難の藩に融資するなど金融業も手掛けていた。現在は母屋と6つの土蔵(米蔵、味噌蔵、金蔵、宝蔵、新土蔵、裏土蔵)が国の重要文化財、庭園は国から名勝に指定されている。

一方、東桂苑は明治38年に渡邉家の分家として建築された。当時の建設技術の粋を集めた木造2階建て入母屋造りで、純和風の風情ある庭園との調和も楽しめる。

村内には荒川沿いに高瀬、鷹の巣、雲母( きら)、湯沢、桂の関と温泉が点在し、えちごせきかわ温泉郷と称する。約20軒の旅館がある。

村はギネス認定の「えちごせきかわ大したもん蛇まつり」でも知られる。毎年8月最終週の週末に「竹とワラでつくった世界一長い蛇」が500人の担ぎ手とともに村内をパレードする。

えちごせきかわ大したもん蛇まつり

世界一長い蛇が村内をパレードする
「えちごせきかわ大したもん蛇まつり」

祭りは村に伝わる大蛇伝説と当地を襲った水害に由来する。1967年8月28日、羽越豪雨が発生し、村民も含め100人を超える犠牲者が出た。大蛇の長さ82.8メートルが、8月28日の水害を記憶にとどめる。

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