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「隠岐賛歌」を奏でる シンガーソングトラベラー・レイヤマダさん

全国各地で精力的にライブ活動を行い、“シンガーソングトラベラー”と自称するレイヤマダさんが隠岐に初上陸しました。島根県には何度も訪れているレイさんですが、初めての隠岐で出会った自然、感じた風土、そして島の人々は、彼女を虜にし新作へのインスピレーションも掻き立てられたようです。レイヤマダさんが「隠岐の賛歌」を書いてくれました。

初の隠岐は身震いの感動

山陰には幾度も訪れ、ライブをしてきましたが、隠岐の島へ渡るのは今回が初めてでした。フェリーの中からテンションが上がってきて、島が見えるや身震いでした(笑)!

まず訪れたのは、樹齢約2千年の八百杉の待つ玉若酢命神社。島のルーツや伝統的なお祭りを知り、島の方々の人柄を垣間見ました。

それから霧立つ山道を登っていくと、突如現れたのは岩倉の乳房杉。トラベラーとしてたくさんの樹木を見てきた私も息をのみ…。そこだけ空気がヒンヤリとして、緑はみずみずしく、なんとも神秘的でした。見る者を優しく包む乳房杉を前にただただ立ち尽くす。スーッと息を吸い込んで「森のワルツ」を捧げました。

レイヤマダさん

岩倉の乳房杉が見守るなかで、
代表曲の一つ「森のワルツ」を捧げた
レイヤマダさん

その後強まってきた雨のおかげで、壇鏡の滝の飛沫は激しさを増し、森の息吹を全身で感じました。

その夜は隠岐の島初日を振り返り、こんなにも素晴らしい場所を知らなかった自分を悔やみました。島の歴史と自然、人のつながりとご縁を感じ、この島が見せてくれる景色に想いを馳せるのでした。

翌日は雲ひとつない晴天!

島前は海士の地を踏むとノスタルジックな町並みが…。後鳥羽天皇を参り、本殿に奉納をして明屋海岸へ!

海の群青に岩壁の橙、北の花と南の花が咲き乱れる海岸は日本海とは思えぬ美しさ…。その海に向けてまた一曲。

レイヤマダさん

中ノ島の明屋海岸で心地いい海風を
身体いっぱいに浴びた

知夫村赤壁の断崖では大親友なる昆虫に夢中になり断崖絶壁ギリギリまで…皆様の肝を冷やしてしまいました(笑)。赤壁に願いを込め一曲歌い、一路西ノ島へ。

丑年・牡牛座生まれの私を出迎えてくれたのは、高地放牧で筋骨隆々の我が同士たち…。優しい眼差しで私を見つめて、よく来たなと伝心!

対岸に見える焼火(たくひ)神社へいざ! 舗装される前は大変な参道であったろう急斜面を登り、現れるは海上の守護神。通殿、拝殿、本殿。これは…見てのお楽しみにしておきましょう! 御神火を思い起こし、隠岐最古の殿へ歌声を奉納しました。

語り尽くせぬ隠岐の島のシンガーソングトラベルは私に大きなものを与えてくれました。

この地を踏まないと知らないことばかり…

この地と出会わないと感じないことばかり…

山陰の離島はまだまだ奥が深いです。再訪を誓いました。

アウトドアと日本酒好き

レイヤマダさん シンガーソングライターであり、訪問した旅先でインスピレーションを得ることが多く、最近は「シンガーソングトラベラー」とも称されている。

2013年アルバム「COSMOPOLITAN」でデビュー。本稿にも登場する「森のワルツ」はファーストアルバムに収録され、このデビュー作から各方面に注目を集める。全国各地でライブも精力的に行い、15年には全国をライブでまわる中で生まれた曲を集めたセカンドアルバム「JAPONISM」、16年には自らの体験も交え、失恋をテーマにミニアルバム「MONOLOGUE」をリリース。
 
17年には山陰での活動が評価され、島根県ふるさと親善大使「遣島使」、松江市観光大使に就任。同県にある「神話の国 縁結び観光協会」が定める「縁結びの日」記念ソングに「えにしのうた」が選定され、シングル「えにしのうた/神の雫」をリリースした。
 
18年には、阿木燿子さんがプロデュースし宇崎竜童さんが音楽監督を務めた「Ay曽根崎心中」のお初歌役に抜擢された。

今年6月には、商船三井客船のにっぽん丸で輪島・隠岐クルーズにエンターテイナーとして乗船。隠岐に再上陸した。

エキゾチックな顔立ちからハーフと間違えられることも多いそうだが、東京生まれの生粋の日本人。

沢登りなど自然に親しむことが好きで、趣味はアウトドア全般。日本酒も好き。

島根隠岐 旅のおすすめサイト

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