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壱岐市・白川博一市長に聞く おもてなしの風土生かした「Re島」に

まずは壱岐を知ってもらう 子どもたちが誇る島に

壱岐市の白川博一市長に壱岐観光の現況と取り組みについて聞いた。

―壱岐観光の状況を教えてください。

1991年に離島ブームで75万人の観光客が壱岐に来られました。ブームが去り、ここ数年は55、56万人で推移しています。昨年は熊本地震の影響もあり、54万人でした。今年に入ってからは一昨年の56万人を若干上回っていますが、ピーク時と比較すると減少傾向であるのはまちがいありません。

―観光客が減っている要因はどのように見ておられますか。

旅行形態の変化だと思います。団体型から個人型になったことや夏場のメーンだった海水浴客が減ったこと、それとLCCの台頭ですね。

例えば関空から台湾や沖縄などへLCCを使って2泊3日のツアーに行く場合、新幹線とジェットフォイルを使って壱岐に行くツアーより安いことも要因の1つと考えられます。

壱岐市白川博一市長

白川市長

―観光客を増やす施策として、どのようなことに取り組もうとされていますか。

ふれあいやおもてなしが壱岐の良さだと思うので、教育旅行を主体とした民泊を強化したいと思っています。民泊といっても、これまで団体旅行を対象にしてきた民宿に宿泊してもらって、農業や漁業を営む島の人たちを通して体験、交流を行う交流民泊に取り組むということです。島外から来た人を大事にする風潮が壱岐にはあるので、島の人たちとの交流はリピーター確保につながる大事な要素だと考えています。

食についても農産物から魚介類に至るまで、食材のデパートが壱岐です。牛肉からイカやウニ、マグロ。冬には高級魚のクエやフグもありますし、米もおいしい。イチゴやメロン、アスパラガスもたくさん獲れるので、島だけで自給自足ができるといっても過言ではないくらい食材には恵まれています。

―他地域にはない壱岐の魅力とは、なんでしょうか。

2004年に合併した際、島のコンセプトを「海と緑。歴史を活かす癒しの島」としました。先に話したように食材の宝庫である壱岐ですから、このコンセプトに食を加えると壱岐の魅力がすべて詰まっています。

神社庁登録で150社ある神社のほか、パワースポットも数多くあります。15年には日本遺産第1号にも選ばれましたし、現在は女子旅の人気も集めています。交通アクセスがいいのも魅力のひとつです。

壱岐と福岡や長崎はフェリーやジェットフォイル、航空機などで結ばれ、1日15往復しています。博多からフェリーとジェットフォイルがそれぞれ4往復、唐津が5往復。長崎空港が2往復になります。新聞は0時10分の始発の船で運ばれ、早朝には壱岐の各家庭に配られています。おそらくどの島より早く朝刊が届く島ではないでしょうか。瀬戸内海はともかく外海の離島では、沖縄以外にこれほど利便性に富んだ島はありません。

ジェットフォイル

博多‒壱岐を結ぶジェットフォイル

―JR西日本がデスティネーションとして壱岐を選んだと聞きました。

ありがたいことだと思っています。選んでいただいた以上、我々ができる限り壱岐をアピールし、少しでも多くの人に新幹線をご利用いただけるよう努めたいですね。

離島は離れる島と書きますがリボーン、リフレッシュ、リディスカバーの〝Re島〟として再生、新鮮、再発見ができる島を目指します。

―今、最も壱岐観光で取り組みたいことを教えてください。

知名度を上げることです。壱岐の魅力を知ってもらうより、壱岐という島を知ってもらうことです。壱岐の位置をご理解いただけるのは広島までです。それより以東になると島根県の隠岐と間違われ、さらに東へ行くと壱岐・対馬に知名度は奪われます。

しかし、外海にある離島としては最も便利な島で、東京へ行く時間地図で捉えると静岡と変わらないかもしれません。大げさな言い方になるかもしれませんが、壱岐は離島が生き残る指標でありベンチマークにならなくてはいけないという強い覚悟で望んでいます。

壱岐の自慢すべきことの1つに壱岐の高校生の6割が壱岐に残って働きたいという調査結果が出ることです。何度調査しても同じ結果になります。次の壱岐を託す子どもたちにとって魅力ある島であり続けるために、様々な施策を考え、多くの人が訪れる島にしたいと思います。

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