鳥羽志摩“Ama”のストーリーが日本遺産に 五感で感じる海女文化
地域に根付く暮らしに深く触れる
文化庁の日本遺産に、鳥羽市と志摩市の「海女(Ama)に出逢えるまち鳥羽・志摩―素潜り漁に生きる女性たち」が5月20日、認定された。古代から続く地域のシンボル「海女」文化が育んできた地元のストーリー。この地をめぐり、五感で風土を感じたい。
日本遺産は、地域の文化財を「ストーリー」のもとにまとめ、認定。物語を追う旅を推進することで観光活性化につなげようというもの。
ストーリーは鳥羽、志摩両市に根付く「海女文化」そのもの。女性が素潜りで魚介を漁獲する海女漁が約2千年前から続き、今も全国の約半数の海女がこの地で活躍する。漁獲した海産物は伊勢神宮に奉納、海女が中心の祭りが今も続く。産業としても文化としても、そして観光としても海女は地域の中心に座り続けている。
鳥羽市内には海女文化を伝える文化財や風習が、今も多く根付いている。
青峯山正福寺など海と生きる人々の信仰を集める神社仏閣、菅島町で毎年7月に行われる「しろんご祭り」など豊漁と海上安全を祈る祭事に、その文化をうかがえる。相差町の「石神さん」は、女性の願いをひとつ叶えるとされる、海女に信仰されてきた地だ。
海沿いのまちや離島を歩いても、海女文化が色濃く漂う。港周辺には海女が憩う「海女小屋」が立ち並び、海女が働く様子がみてとれる。近年では、海女小屋は体験施設として観光客に開放。海女から話を聞きながら、アワビなどを味わえるという、海女文化に深く触れる絶好の機会だ。
海の博物館には約6万点の資料を収蔵。海女の道具や漁村の歴史を紹介しており、海女文化を詳しく学ぶには立ち寄るのがいいだろう。
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