うまい朝ごはんはこれだ！（5）　松之山・越後湯沢・貝掛

12/09/25

松之山温泉「きのこ朝まんま」

松之山温泉の朝ごはんプロジェクトに参加するのは７軒。共通のメニュー「きのこ朝まんま」は今年２回目の秋を迎えた。

松之山温泉は、にいがた朝ごはんプロジェクトの発祥地。新たな郷土料理の開発というだけでなく、全旅館で取り組むことで地元生産者が一定の量の農産物を生産でき、地元の経済的な振興も図ろうという大きな目標のもとスタートした。農業を守ることで、観光資源でもある里山の原風景を守れる。

松之山温泉周辺にはいくつもの棚田スポットが点在し、多くの観光客が訪れる。観光客は棚田鍋や「にいがた朝ごはん」を食べることで、こうした風景の保全に一役買うことになる。

秋が終わると、冬の朝ごはん。地元の自然薯（ジネンジョ）を使った朝食「とろろ朝まんま」にバトンが渡る。

朝ごはんが環境保全に

越後湯沢温泉・貝掛温泉で朝ごはんプロジェクトに参加するのは17軒。ごはんのおいしさを引き立てる「湯沢の一品」に、中越地方の特産でありながら全国的な認知度は低い糸瓜料理を抜擢した。

知名度の低さには理由がある。地元で消費されることが多く、市場にあまり出回らないことから。

地元では「そうめんかぼちゃ」の別称を持つほどなじみのある糸瓜。からしや味噌に浅漬けしたものを「ゆきぐに糸瓜の浅漬け」として朝食のメニューに載せた。

独特のシャキシャキ感と、クセがなく淡白な味わいが、ご飯のおかわりを誘う。

独特のシャキシャキ感

「うまい」を食べる秋の新潟(1) 記事一覧