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朝ごはんプロジェクト発祥地・松之山温泉の「まんま」

秋は「きのこ朝まんま」で勝負

松之山温泉の朝ごはんプロジェクトは「きのこ朝まんま」。6軒の旅館ホテルが参加している。

実は、にいがた朝ごはんプロジェクトの発祥地が松之山温泉。昨年から旅館組合で「美味しい朝ごはんプロジェクト まんまの朝まんま」に取り組み、季節ごとに地元の食材をつかった共通メニューを含む、素朴だけど美味しい朝ごはんをすべての旅館で出している。

第1弾として、冬の朝ごはんとして提供したのが地元のジネンジョを使った朝食「とろろ朝まんま」。新たな郷土料理の開発というだけでなく、全旅館で取り組むことで、地元生産者が一定の量の農産物を生産でき、地元の経済的な振興も図ろうという思いも強い。

「1軒ではなく地域で取り組むことで、消費量が増え計画的な作付けが可能になります。こうして観光と農業が連携することで、観光資源でもある里山の原風景が守れることに期待しています」

プロジェクトリーダーの柳一成さん(ひなの宿千歳)はそう話す。

第2弾の春の朝食は「山菜朝まんま」をリリースした。各旅館が、地元食に欠かせない塩の子、酒かす、醤油の実、田舎味噌などで手作りしたオリジナル味噌を、ふき味噌仕立てにしたものを季節の山菜に絡め、焼き味噌料理として出した。

8月からの夏の朝食はやたらと細かく刻んだ夏野菜の料理「やたら朝まんま」。昨年10月には、この秋で2年目となった「きのこ朝まんま」が登場し、四季の美味しい「朝まんま」が完成した。

きのこ朝まんま

パイオニア・松之山温泉は
「きのこ朝まんま」で

食への取り組みは、数年前に、東京の「コンラッド東京」の日本料理店料理長だった齋藤章雄さんを地元に招き、共同で「棚田鍋」を考案したのがきっかけになった。いずれも伝統食を生かしながらの新しい食へのチャレンジだった。

松之山温泉周辺にはいくつもの棚田スポットが点在し、多くの観光客が訪れる。観光客は棚田鍋や「にいがた朝ごはん」を食べることで、こうした新潟の風景の保全に一役買っていることになる。

さて、プロジェクトが言う「最高のコシヒカリは、産地で食べる」にならい、松之山温泉で「きのこ朝まんま」を食べた。前夜と朝食前に温泉に浸かり、露天風呂では深呼吸をして、産地で食べる準備は万端。

1人部屋に用意された木のおひつのコシヒカリを3度のおかわりでカラにし、おかずも完食で、いい朝ごはんだった。

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