串本に国内初の民間ロケット発射場 21年度中の発射見込む
南紀の新たな観光素材に
和歌山県串本町で2021年夏の完成を目指して進められている国内初の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」。南紀の新たな産業、観光需要の創出につながるとして期待が高まっている。
荒船海岸近くの約15ヘクタールの敷地に、打ち上げポイントや総合司令棟、人工衛星を組み立てる建物などが設けられる。
発射場を建設しているのは、キヤノン電子、清水建設、IHIエアロスペース、日本政策投資銀行の4社が出資してつくった「スペースワン」。同社が求めるロケット打ち上げに適した環境を串本町が有していることから、この地の建設が決まった。
打ち上げを予定するロケットは全長約18メートル。重量は約23トン。年間20回の打ち上げを目標にしている。21年度中に第1号ロケットの発射が見込まれている。
和歌山県ではロケット発射場完成により10年間で670億円の経済効果を見込んでおり、まずは打ち上げ1基目の見学を戦略的に誘客し、観光消費効果の実現を図る考え。宇宙教育の充実化や宇宙関連産業の集積につながることにも期待している。
見学の想定人数は2万人で、想定自動車台数は8千台だが、対策を講じない場合は国道42号で大きな渋滞につながることが懸念される一方、地元への経済波及効果から事前予約制・有料の公式見学場の用意や近隣宿泊施設などからのパークアンドライドでバスによる見学場までの移動を考えている。
公式見学場は4カ所設け、6500人を収容するほか、串本町の田原海水浴場、那智勝浦町の旧浦神小学校の2カ所ではプレミアム見学場として5千人を収容できるよう整備する。1500人分の有料臨時駐車場も設ける。
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