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唐津の歴史文化に触れる(2) 茶苑海月・唐津城・旧高取邸

戦国、江戸から近代まで

「茶苑海月」は、名護屋城跡の一角にある茶室。数寄屋造りの茶室からは野趣に富む庭園を眺めながら一服できる。佐賀県立名護屋城博物館や城跡から徒歩5分にあり、絶頂期にあった秀吉の時代に思いを馳せるひと時が過ごせる。

営業は9―17時、第2・第4水曜日と年末年始が休み。料金は500円。入苑料のほか抹茶と和菓子が付く。

茶苑海月

茶苑海月

「唐津城天守閣」は海沿いの高台に建ち、市街各所から望むことができるランドマーク。天守閣最上階からは虹の松原や唐津湾、市街地が見渡せる。

唐津城は1608年、寺沢志摩守広高により築城された。秀吉が築いた名護屋城を解体し、その資材を用いて建てられたと伝わる。現在の天守閣は1966年に再建し、文化観光施設として江戸時代の唐津城下町のジオラマや武具、唐津藩政資料、唐津焼などが展示されている。4―5月は城内で桜のほか、樹齢100年を超える大藤が見ごろ。天守閣は麓から231段の階段を登るか、斜行エレベーターで行く。大人片道100円。

開館時間は9―17時、年末休み。天守閣観覧料は大人410円、小人200円。20人以上の団体は大人320円、小人160円。

唐津城

唐津城

唐津城に近い「旧高取邸」は、杵島炭鉱など肥前の炭鉱主として財を成した高取伊好が建てた邸宅。2300坪の広大な敷地に、延べ床面積480坪で34部屋を有する。近代和風建築の特徴を持ち、杉戸絵や欄間などほとんどが当時のまま。1998年には国の重要文化財に指定されている。

一般公開は2006年から始まり、観光客だけでなく近代建築研究家など建物を目的に訪れる人が多い。なかでも圧巻は大広間に設えた能舞台。畳をはがすと舞台が設えられるなど随所に工夫がされており、実際に手を叩くと残響が続く。

事前の予約で邸内を案内するボランティアガイドが手配できる。細部に至るまでの邸宅のこだわり、高取伊好の人となりの話を聞くと、この邸宅の価値がより理解できるだろう。音声ガイドシステム(有料)もある。

9時30分―17時まで開館し、月曜休み(祝日の場合は火曜日)。入館料は大人510円、小人250円。20人以上の団体は2割引。

旧高取邸

旧高取邸

唐津といえば毎年11月2―4日に行われる唐津神社の秋祭「唐津くんち」。みどころは、重さ2―4トンに達する迫力ある曳山の巡行だが、その曳山を「曳山展示場」で常時見学することができる。

唐津くんち

唐津くんち

展示場には全14台の曳山がそろう。町ごとに特徴のある造形は豪華さを感じる一方、どこかユーモラス。いずれも町衆が大切に守ってきたもので、もっとも古い「赤獅子」は1819年につくられ、一番新しい「七宝丸」でも1876年製というから驚く。館内ではビデオが放映されており、目の前の曳山が本番で活躍する様を見られる。

開館は9―17時。年末と12月の第1火・水曜日が休み。料金は大人300円、小人150円。20人以上の団体は大人240円、小人120円。展示場のすぐそばにある唐津神社にもお参りしたい。

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