唐津の歴史文化に触れる(1) 鯨組主屋敷・玄海海中展望塔
14/06/23
海の唐津を知る
旅行会社向けの旅行商品補助金で、補助対象になる唐津市内の有料観光施設・文化施設を紹介する。いずれも唐津の文化や歴史に根づいた施設で市内観光の際はぜひ立ち寄りたい。
呼子の朝市通りの先に江戸期から明治期にかけて呼子町で盛んだった捕鯨を今に伝える「鯨組主中尾家屋敷」がある。鯨組主として巨万の富を得て築いた屋敷は佐賀県と唐津市の重要文化財に指定され、築250―270年の家屋が現存する。
屋内に一歩足を踏み入れると、高さ9メートル以上の吹き抜けの空間を支える梁の太さが目をひく。呼子の近海で江戸後期には1シーズン50頭以上も獲れたという捕鯨の隆盛が偲ばれる。和歌山の太地などと並び称される一大産地だったそうだ。
ただ、明治に入ると米国の捕鯨船などが近海に出没し乱獲状態になり、今は別棟の資料館で捕鯨に使った道具や漁の様子を記録した絵巻などの展示物が「くじらのまち呼子」を伝えている。
屋敷内は建物の造りや殿様を迎えた部屋の特徴などをスタッフが15―30分かけて説明してくれる。開館は9―17時、水曜日と年末年始が休み。入館料は大人200円、小人100円。20人以上の団体は2割引。
波戸岬にある「玄海海中展望塔」。玄界灘に突き出た長さ86メートルの桟橋の先に展望塔があり、らせん階段を下るとそこは水深7メートルの海中の世界。壁面の海中窓からは、メジナやスズメダイ、クサフグなどが自然の姿のままで観察することができる。餌付けをしているため様々な魚が目前で見え、エサやりも体験できる。多種多様な海産物に恵まれた玄界灘の豊かさを体感できる施設だ。
営業は9―18時(10―3月は17時)、荒天時を除き無休。入場料は大人550円、小人250円。一帯は海浜公園として整備されており「恋人の聖地サテライト」にも選ばれている。
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