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国重文「渡邉邸」がオープン 平成の大修理完成/関川

“旦那様気分”の記念プランも

6年に及んだ「平成の大修理」を終え今年4月5日、国の重要文化財「渡邉邸」(新潟県関川村)がオープンした。

渡邉家は1667年に当地に転居した旧家。最盛期には1千ヘクタールの山林と700ヘクタールの水田を経営、そのため一般的には分かりやすく豪農の館として紹介されるが、当主は廻船業や酒造業を営み、蓄えた財を財政難の藩に融資するなど金融業も手掛けた。

3千坪の広大な敷地に堀と塀をめぐらす渡邉邸。500坪の母屋には、厳選された無節の柱や丸桁などが惜しみなく使われている。さらに母屋の屋根が豪壮。瓦屋根が普及する以前の造りで、現在では、あまり見ることができない貴重な大屋根は、「石置き木羽葺屋根」と呼ばれる。木羽20万枚で覆われ、風で飛ばされないよう1万5千個の石が重しとして乗せられている。

渡邉邸

豪壮な屋敷内を見学

渡邉邸は現在、母屋と、現存する6つの土蔵(米蔵、味噌蔵、金蔵、宝蔵、新土蔵、裏土蔵)が国の重要文化財、庭園は国から名勝に指定されている。

渡邉邸

国名勝の庭園を望む

開館は9―16時。年末年始は休み。入館料は大人600円、小中学生250円。20人以上で割引あり。土日祝日には無料の定時ガイドがある。時間は10時30分―11時30分と14―15時の2回。団体は事前に予約申し込みを。

改修元年を記念して、渡邉邸では年間を通じて記念イベントが行われている。「渡邉邸満喫体験~渡邸で旦那様気分~」は、専属ガイドが渡邉邸を案内し、見学後は渡邉邸の新座敷を貸し切っての昼食と贅沢なプラン。昼食後は、篠笛演奏や紙芝居(大蛇伝説「大里峠」)といった趣向となっている。

催行日は9月27日、10月4、11、 18日の10―14時ころ。参加費は1人5千円。催行人数は各日最少4人、最大10人。

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