地域を食べる「にいがた朝ごはん」(3) 松之山・鵜の浜・津南
きのこづくしのぜいたく 松之山温泉
松之山温泉の朝ごはんは「きのこ朝まんま」。7軒が参加している。
松之山産の朝採りナメコや地元で採れるきのこを特製味噌「まんまの味(み)」とともに焼き味噌にした。香ばしい味わいは絶品で「この美味しさや魅力を広く伝えたい」と、きのこづくしの朝ごはんとなった。棚田米ごはんに合う。
松之山温泉は、にいがた朝ごはんの発祥地。新たな郷土料理を開発し、地域のできるだけ多くの旅館で取り組むことで、地元生産者が一定の量の農産物を生産できる体制づくりも目指してスタートした。農業を守ることで、観光資源でもある里山の原風景が守れる。松之山温泉周辺にはいくつもの棚田スポットが点在し、多くの観光客が訪れる。観光客は棚田鍋や「にいがた朝ごはん」を食べることで、こうした風景の保全に一役買うことになる。
上越のごっつぉメギス 鵜の浜温泉
鵜の浜温泉の朝ごはんは、「メギス干し」。8軒が参加している。特産の魚介類のなかから、鵜の浜でしか食べられない魚としてメギスを選んだ。地元の人が「キスよりメギス」と口をそろえる、うまくてポピュラーな魚だが、鮮度落ちが早いことから、遠方には出回っていない。
上越の近海で多く獲れ、地元では昔からおいしい魚として食べられてきた。上越市の「上越のごっつぉ」にも認定されている。メギスは、手間を惜しまない昔ながらの熟練の技で天日干しされ、鵜の浜の風にさらし旨味が引き出されたところで、さっと炙って食べる。頭から尻尾までバリバリといける。
里山の恵み 天然なめこ 津南エリア
津南の朝ごはんは「里山の香り 津南産なめこのつくだ煮」。2軒が参加している。
日本三大秘境とも呼ばれる秋山郷を擁し、世界有数の豪雪地帯でもある津南。厳しいが豊かな自然環境が独特の食文化を育んだ。
津南町は県下最大級のなめこの産地。色や味が濃くて大粒。歯ごたえがしっかりしているのが津南産なめこの評判で、秋は天然ものがたくさんとれる。
豪雪地帯ならではの特産品、雪下にんじんなど、知名度は低いものの、優れた食材も豊富。まずは「なめこのつくだ煮」を熱々でピカピカの魚沼産コシヒカリに乗せてめしあがれ。
新潟 旅のおすすめサイト
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