信州各施設の話題まとめて 霧の駅・片倉館・ちひろ美術館・まし野ワイン
「馬鹿丼」が登場 ドライブイン霧の駅
霧ヶ峰高原・ビーナスライン沿いのドライブイン「霧の駅」は霧ヶ峰散策の拠点に、立ち寄りにと重宝されている。例年、ユニークな食事メニューを登場させるのも魅力の1つだが、今年の新メニューとして「馬鹿丼」がお目見えした。
「ばかどん」ではなく、「うまかどん」が正しい読み方。信州では馬刺し、馬の内臓を煮た「おたぐり」などで消費量が多い馬肉と、近年新名物として利用している鹿肉を使ったどんぶりで、信州みそを加えた特製スープで煮込んでいる。野趣あふれる旨味が食欲をそそる逸品だ。
国重文の洋風建築 上諏訪温泉・片倉館
諏訪市の上諏訪温泉「片倉館」は、諏訪湖畔にたたずむ日帰り入浴施設だが、その特徴は洋風建築で、しかも昨年には国の重要文化財に指定されたほどのシロモノなのだ。
片倉館は製糸業を営んだ片倉組の2代目、片倉兼太郎が地域住民への福祉施設として1928年に完成させた。現在もほぼ当時の姿のまま残り、活用されている。昭和初期の洋風意匠として優れた建築物であり、歴史的価値を有するとして国重文の指定を受けた。
中心は「千人風呂」と呼ばれる大浴場で、100人が同時に入浴できる広さ。大理石造り、底には玉砂利、ステンドグラスや彫刻などの装飾もここならではだ。
100人以上が座れる休憩室・食堂、200畳の大広間、貸切家族室も備える。階段から電灯、窓、柱などすべてに往時のロマンを漂わせる。
利用料は大人600円、小人400円。
ちひろの人生に迫る映画が今夏公開 安曇野ちひろ美術館
松川村の「安曇野ちひろ美術館」は今年で開館15周年。画家・いわさきちひろを顕彰し、世界の絵本作家の作品、安曇野の自然とともに、ちひろが描いた温かみのある世界観を伝えている。
そんなちひろの人物像を追うドキュメンタリー映画が今夏公開される。「いわさきちひろ―27歳の旅立ち」。画家になることを決意した27歳から再婚、仕事、病…子どもをテーマに素朴で温かい絵を描き続けたちひろの知られざる人生に、貴重な証言を交えながら迫る。
いわさきちひろ記念事業団理事長の映画監督・山田洋次さんがエグゼクティブプロデューサーを務め、同館館長の黒柳徹子さんも出演。7月14日の東京・ヒューマントラストシネマ有楽町を皮切りに順次全国ロードショーされる。映画を見て美術館で作品を眺めると、彼女の絵が持つ“深み”が一層増すだろう。
多彩な恵み味わう 信州まし野ワイン
長野県松川町の信州まし野ワインは、多彩な果樹が生産されている伊那谷にあるワイナリー。
この地が“くだものの里”と呼ばれるゆえんは、広大な河岸段丘と南アルプス山麓の扇状地というという果樹生産に適した自然環境から。ブドウや桃、梅、梨、リンゴなどが栽培されている。ワイナリーではこれらの“恵み”を使ったワインやジュース、ジャムなどの加工品の製造を手掛けている。
特に同ワイナリーが位置する同町増野はリンゴの生産が盛ん。 同ワイナリーの代名詞的存在「りんごワイン」は、豊かな自然に育まれたリンゴの旨味を生かし、香り、あっさりとした中辛口のワインに仕上がっている。飲み飽きがせず、女性にも好評だ。
ふじリンゴを使ったりんごワインが720ミリリットル、紅玉りんごを使った紅玉りんごワインが500ミリリットルでいずれも1千円。
今年の秋の新酒の発売は11月初旬を予定している。
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