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霊験伝説ゆかりの早太郎温泉 ホテルでは旬の味わい

地域に根付く勇敢な犬の伝説

南信州観光の拠点、駒ヶ根市の早太郎温泉。中央アルプスの最高峰、木曽駒ケ岳(2958メートル)山麓の高原に広がる温泉地で、一帯は駒ケ岳ロープウェイ、光前寺など著名な観光スポットが点在する。

温泉の名前、早太郎はこの地の霊犬伝説にちなむ。昔、遠州(静岡県)の村で行われていた若い娘を人身御供として差し出す習わしを怪物の仕業だと知った旅の僧が、光前寺に飼われていた早太郎というたいへん強い山犬に助けを乞うた。村の娘をさらう時に怪物が「信州の早太郎おるまいな、早太郎には知られるな」と言っていたからだった。早太郎は娘の身代りとなって怪物と戦い、それまで村人を苦しめていた怪物(老ヒヒ)を退治した―。この犬の名を温泉名にしている。

光前寺には、早太郎の供養に旅の僧が奉納した「大般若経」が今も寺宝として大切にされている。

ちなみに光前寺は、860年に本聖上人が開創した古刹で、樹齢数百年の杉の巨木に囲まれた境内には十棟以上の堂塔があり、長野県下でも屈指の大きさを誇る。春のしだれ桜は多くの人が花見に訪れている。

月ごとに地域の旬を提供 ホテルやまぶき

早太郎温泉には個性的な11軒の宿がある。そのうち、ホテルやまぶきは中央、南アルプスの眺望と庭園を配した落ち着きのあるたたずまい。

食事にもこだわり、地場産の食材を生かした料理を提供し、調理長をはじめスタッフが参加して、月替わりの献立の試食会を定期的に行っている。囲炉裏懐石などオリジナリティあるメニューが好評を得ており、これから秋の季節は地元産の松茸を用いる「まつたけプラン」が売り。地元産にこだわるため、不作な時もあるが、その不確実性さが何とも贅沢だ。

また通年では、中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイの往復チケット(3900円)をセットしたプランを設定。高山と温泉をダブルで楽しもう。

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