スポーツ核に魅力醸成 峰の原高原
日本百名山の１つ・根子岳の西山麓に広がる峰の原高原。標高１５００メートルに位置し、スポーツや登山、高原散策がオールシーズン楽しめるリゾート地だ。個性豊かなペンションを拠点に、澄んだ空気の中、自然と戯れるひとときを過ごしたい。
峰の原の魅力の１つは、充実したスポーツメニュー。峰の原高原スキー場は冬場、パウダースノーとダイヤモンドダストが舞い、良質の雪を求めてスキー、スノーボード客が訪れる。一方で春夏は、スキー場のオフシーズンとは思えないほどにスポーツリゾート地に装いを変える。クロスカントリーコースに中高大学生が押し寄せ、日本一標高の高い菅平グリーンゴルフは緑が鮮やか。テニスやマウンテンバイクもでき、高原の美しい景観を眺めながら充実した汗を流せる。学生の団体、ファミリーが北信の涼やかな夏を楽しみに訪れる。
冬は白銀の世界（提供：須坂市観光協会）
クロスカントリーコースも整備。
夏は清々しい空気が充満
もちろん高原散策も定番だ。８キロの遊歩道が整備されており、草花・野鳥の観察や山菜、キノコ採りなど楽しみは尽きない。
夕方にスキー場脇のサンセットテラスを訪れると、沈む夕陽が遠方の槍ヶ岳に刺さるような幻想的な光景が。11月上旬と２月上旬の数日にしか見られない貴重なもので、ぜひ目に焼き付けたい。
峰の原の個性「ペンションオーナー」 人と自然を楽しむリゾート地に
そして、峰の原の個性ともいわれるのが、宿泊拠点となる約60軒のペンション群。峰の原の名物である個性的なオーナーが観光客を出迎えてくれる。
面白いのが大半のオーナーが、他地域の出身者、いわゆる「よそ者」。峰の原高原観光協会長の平井斉さんにオーナーになった理由を聞くと「ただ、なんとなく。みんなそんな感じじゃないでしょうか」。しかし、続けて「地域の魅力にとりつかれたから、というのもあると思います。よそ者だからこそ地域の魅力を知っているし、これから新しい文化をつくるとか面白いことができるはず」と話す。同協会副会長の古川茂紀さんは「オーナーそのものが１つの観光メニュー。このオーナーだからこそ毎年訪れるというお客さんも大勢います。素材も豊かで、オーナーとの触れ合いが長期滞在しようという気にさせます。とにかく、ありきたりじゃないのが峰の原の魅力」。
協会では今年からスポーツイベントや高原大学講座の開講など魅力醸成を本格化。今後ますます個性的なエリアになりそうだ。
峰の原の魅力や今後を語る平井さん（右）と古川さん
