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食べ歩く 須坂の伝統食・みそすき丼や粉もん

旅に欠かせない「食」は、やはり地元ならではのものを味わいたい。須坂に根付く伝統の味を求めて食べ歩きといこう。

須坂の食といえば、まず挙がるのが「味噌」。寒暖の差が大きい須坂は味噌の熟成に適し、昔から郷土の味として親しまれてきた。今も市内に5つの味噌蔵があり、伝統の技法でまろやかな味わいの「信州須坂みそ」を提供し続けている。

今須坂で注目を集めているのが「みそすき丼」だ。明治・大正期のおもてなし料理として出されていたものを近年復活させ、市内の料理店8軒で提供している。牛肉と豚肉、伝統野菜「村山早生ごぼう」などを須坂みそを使ったわりしたで煮込んだすき焼きのどんぶりで、味付けは各店オリジナル。須坂ならではの味わいが現代で味わえるとあって人気も上々だという。肉、ごはんはどんぶりから溢れんばかりとボリュームも十分で、合宿で訪れた大学生たちも目を見張るほど。松葉屋そば店では美味しさにこだわるため、注文ごとに一から作るそう。大人数の場合は予約してから訪れよう。

みそすき丼

みそすき丼はボリューム満点。
温泉タマゴが食欲をそそる

そのほかにも、味噌ラーメンや味噌オムライスなど市内各店舗でオリジナルの「須坂みそ料理」が生み出されている。

次に地酒。大自然に包まれ清らかな水が流れる土地柄の須坂は銘酒の産地でもある。江戸末期創業の遠藤酒造場では、その清らかな水と伝統の製法で生産しており、なかでも「渓流大吟醸」は日本をはじめ各国の品評会で金賞を受賞したほど良質なもの。商品アドバイザーの北澤香江さんは酒好きが高じて現職に就いたそうで「飲みごたえ十分のお酒です。女性にも喜ばれる風味です」。試飲コーナーでは飲み比べができ、楽しみながら購入したい。

遠藤酒造場

試飲コーナーに銘酒がズラリ。
美味さの秘訣を語る北澤さん

フルーツも須高では外せない素材だ。須坂市から小布施町へ続く国道403号線周辺には多くの観光農園が並び、夏から冬にかけてリンゴやブドウが熟した実をつけ、その風景はまさに「フルーツ王国」。リンゴは紅玉や陽光が10月、王林とふじは11―12月、ブドウは巨峰とスチューベンが10月中旬までが食べごろ。たわわに実った果実の甘さは格別だ。その場で思いっきり味わいたい。参考料金はリンゴが入園料と食べ放題、3個土産がつき800円から。ブドウは計量販売で巨峰1キロ1100円から。そりまち農園の﨤町卓郎さんは「もぎたては新鮮そのもの。シーズン中はひっきりなしに観光客が訪れます」。

そりまち農園ブドウ

たわわに実ったそりまち農園のブドウ

最後に「粉もん」。そう聞けば、関西のお好み焼きやたこ焼きが思い浮かぶが、こちらでは粉を使った素材をひとくくりにしてそう呼ぶ。言わずと知れた信州そばは、自家製そばを提供する店舗が軒を連ねる。おやきは小麦粉の生地に野沢菜などを包んで焼いた郷土料理、ひんのべは、すいとんを野菜や豚と煮込むふるさとの味と、北信ならではの粉もんが並んでいる。

信州そば

「あがれ家」の信州そば。ざるでサラッと

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