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深まる“三朝愛” 三朝温泉観光協会・リェヴェン・アントニーさん

役場勤務、結婚、永住へ

リェヴェン・アントニーさん フランス北部ノルマンディー地方のウール県出身。

子どもの時に見た「七人の侍」(黒澤明監督)に衝撃を受け、日本に興味を持つようになり「映画を通して日本文化を知りたい」と、大学で日本語を勉強。学生時代には1カ月間の日本旅行も体験した。

アントニーさんが三朝町に来たのは2011年。これには、三朝町とフランスとの友好関係があった。三朝温泉は、世界屈指のラジウム温泉として知られているが、ラジウムはフランス人学者のキュリー夫人が発見したもの。そこで、三朝町とフランスの交流が始まり、1990年には南フランスの温泉リゾート地ラマルー・レ・バン町と友好姉妹都市の提携の調印をした。以来、両町では交流団の相互派遣などで親交を深めている。

特に国際交流員は、フランスからほぼ2年周期で職員を町役場に迎え入れるもので、アントニーさんはちょうど10代目に当たる。着任から異例ともいえる5年という長期にわたって、アントニーさんは役場で勤務していた。

リェヴェン・アントニーさん

観光協会事務所でデスクワーク中のアントニーさん

初めて三朝町を訪れた時は「思った以上に田舎」が第一印象。鉄道の駅が近くになかったことも驚きだったという。ただ、毎日過ごす中で、三朝に住む人たちのやさしさ、自然の美しさに愛着がどんどん増していった。特に「温泉に入り人と触れ合うことは、心と身体を癒すことにつながります」と、大のお気に入りだ。

3年前には、町役場で出会った日本人女性と結婚。式は出雲大社で挙げた。町内に居を構え、今やすっかり町民として三朝に馴染む。今年7月から地域おこし協力隊として勤務している三朝温泉観光協会の仕事にもやりがいを感じており、「できれば永住したい」と、アントニーさんの三朝愛は深まる一方だ。

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