絢爛豪華な石見神楽の旅 年間通して各地で公演
絢爛豪華な衣装と派手なパフォーマンスで見るものを圧倒する「石見神楽」。益田市や江津市、浜田市、津和野町など島根県西部の石見地方を中心に伝承され、上演団体は100―150に達する。生活の中に溶け込み、ことあるごとに舞われるが、最近では観光客向けの定期公演が充実し、多くの旅行者が訪れている。
古事記や神話を豪快に演出
石見神楽は全国の数ある神楽のなかでもリズムの軽快さと衣装の豪快さで、他では類をみない独特の神楽だといわれる。
特別な知識がなくても十分に楽しめるエンターテインメント性を備えているからこそ、万人に支持されているといっても過言ではない。
演目も古事記や日本書紀を原点とするものや、よく知られた神話、伝説を元にした内容で、わかりやすさも魅力のひとつ。現在上演されているものだけでも30種類に及ぶ。その演目の幅の広さも老若男女を問わず楽しめる理由になっている。
石見神楽を代表する演目といえば「大蛇(おろち)」と「恵比須」。オロチの口から炎が出る迫力の大蛇と、コミカルな演技に引き込まれる恵比須は必見だ。
石見地方のどこかで必ず公演されている石見神楽は、ほぼ1年を通して鑑賞できるが、ツアーの立ち寄りに適した定期公演は、次の通り。
大田市の温泉津温泉・龍御前神社では通年の毎週土曜日20―21時に「ゆのつ温泉夜神楽」を実施。料金は600円。1―2月は一度利用した拝観券を持参すると1回無料になる。
江津市の有福温泉・湯の町神楽殿では通年の毎週土曜日の20時30分―21時50分に上演。
浜田市では三宮神社とあさひ荘で2017年3月までの土曜日に上演する。時間は三宮神社は19時30分―20時30分、あさひ荘は20時30分―21時30分。はっしー広場は11月までの毎週日曜日と祝日の13―15時。
益田市では益田駅前ビルEAGA大ホールで上期は8月まで、下期は12―3月の毎週土曜日に開催。19時30分―21時。
上期と下期をあわせて41公演行うが期間中、神楽と一緒に記念撮影やグッズ抽選会、衣装試着体験を設定して、神楽を身近に感じる体験を設けている。
また石見地方の宿泊施設への「石見神楽の出張上演」も実施。15人以上の団体宿泊客の宴会場で1―2演目を披露する。料金は2万円(通常は5万円以上)。上演時間は約1時間。対応する宿泊施設は約60軒。
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