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エコツー、日本酒―地元活性化に一役 旅館青年部が元気/皆生温泉

田植えから仕込みまで地元と協働

皆生温泉旅館組合青年部が元気だ。全国各地の青年部で2年一度、地域活性などの取り組みを表彰する事業で、皆生温泉は2008年から12年まで3回連続で何かの賞を受賞している。

08年にグランプリを受賞したのは、青年部員がエコツーリズムのインタープリターやカヤックのインストラクターの資格を取得し、皆生温泉にエコツーリズムを根づかせることに一役買った。今年秋に米子市で開催される「エコツーリズム国際大会」にも多かれ少なかれ、皆生の青年部員が貢献している。

12年に受賞したのは東北の酒蔵を応援する取り組み。青年部員の宿で、被災地の酒を600本ほど販売し、震災復興に一役買った。

そして10年に受賞対象となったのが「オリジナル日本酒づくり」。高齢化が進む県内の集落へ旅館の若旦那、若女将が出向き、酒米の田植えから稲刈りまでを集落の人たちと一緒に手がけた。仕込みも地元の酒蔵とともに取り組んだ。以来、毎年酒造りを行い、田植えや稲刈りは観光プログラムとして観光客にも体験してもらった。

皆生温泉旅館組合青年部

稲刈りも地元と協力

そうしてできあがった日本酒が「海に降る雪」。皆生温泉の宿だけで飲める2千本限定の純米大吟醸で、蔵出ししたままの鮮度が売りだ。

先日、皆生温泉旅館組合青年部の伊坂明部長に勧められ飲んだ。どぶろくのように酵母が生きており、勢いよく栓を開けると大事な酒があふれ出してしまう。少しずつ栓を緩め、待つこと10分ほど。

「日本海の荒波のようなキリっとした味わい。牡丹雪のような心に染みる柔らかさ」というキャッチは伊達ではない。あっという間にボトルを空にした。

今年の分が売り切れてしまったら、来年3月の新酒を待とう。そう思えるぐらいの価値はある。

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