越後のミケランジェロ・石川雲蝶の美を訪ねて
13/04/03
今も残る鮮やかさに目を奪われる
越後のミケランジェロと称される彫工・石川雲蝶。1814年、江戸に生まれ、30代の前半に、「よい酒と鑿(のみ)を終生与える」と請われて越後に移り住んだとされる。
新潟県内では三条市、長岡市、新潟市、燕市、加茂市、南魚沼市、湯沢町の寺院に雲蝶の作品が残る。なかでも魚沼市には雲蝶の代表的な作品が残されている。「西福寺開山堂」と「永林寺」の2つの寺で見ることができる。
西福寺開山堂の天井の大彫刻「道元禅師猛虎調伏の図」は当時にはまだ珍しいギヤマンを使い、色彩は当時のままの鮮やかさ。雲蝶48歳の作品といわれる襖絵「孔雀遊戯の図」もある。永林寺では欄間に美しい「天女」の彫刻が残る。
上越新幹線浦佐駅や上越線小出駅から「駅から観タクン」で雲蝶の作品をめぐるコースも用意されている。料金は2時間で6千円。