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【松崎】石部の棚田・駿河湾越しに富士山望む 松崎の旅スケッチ(3)

松崎町の中心街から国道136号線を海岸沿いに南下すると、順に岩地、石部、雲見と海辺の温泉がある。いずれも入江の砂浜に面した温泉で、夏は海水浴客で賑わう。

石部集落から山側に徒歩なら40分ほど、車だと10分ほど入ったところに石部の棚田があり、松崎の新たな立ち寄り先として人気になりつつある。雲見からのアクセス道が改修され、バスの通行も可能になった。

棚田は、4.7ヘクタールの斜面に約370枚の田んぼが連なる。東日本では珍しいとされる石積みの棚田という特徴を持つが、なんといっても石部の棚田を特別なものにしているのは、その景観だ。駿河湾越しに富士山や南アルプスを望めることから、絶景の棚田として知られるようになった。

実はこの棚田、10数年前まで茅が生い茂る耕作放棄地だった。それを集落活性化の起点として再生させたもので、現在では保存会や棚田のオーナー制度もあり、農作業体験も行われる。目指しているのは、農作業を通してすべての人が笑顔になれる「百笑(ひゃくしょう)の里」づくりだ。

5月には田植え祭、10月には収穫祭が行われる。

棚田米を使った特産品づくりも始まっていて、棚田の黒・赤米を原料に仕込んで造った焼酎「百笑一喜」は、数量限定ということもあり、毎年完売する人気になっている。

松崎町商工会ではこれら地場特産品を「松崎ブランド」に認定し、特産品の掘り起こしや開発、品質の保持に努めている。認定制度は2年ほど前に始まり、これまでに百笑一喜や桜葉餅、なまこ壁石鹸やオリーブ茶など32商品を認定し、松崎のお土産としてアピールしている。

石部の棚田

美しい景観を誇る
石部の棚田を描く

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