羽田空港から蒲田へ(2) 映画文化と飲み屋が醸す昭和の味
ここはあの「キネマの天地」 酒場を梯子で泊まって安心
地下区間と地下区間のわずかな地上区間にある小さな穴守稲荷神社駅から京急で京急蒲田駅へ。蒲田には京急蒲田駅とJR、東急池上線、東急多摩川線が乗り入れる蒲田駅と2つの鉄道駅がある。京急蒲田駅から蒲田駅間には商店街が広がり、アーケードが貫いている。人通りが多く活気がある。途中で道を右に折れると呑川(のみかわ)にぶつかる。昨年、大ヒットした邦画「シン・ゴジラ」では東京湾に現れたゴジラが羽田空港近くから呑川を遡り、蒲田駅あたりで上陸し、活気ある商店街を破壊した。映画製作者も蒲田駅周辺の商店街を、映画でゴジラが破壊するに「ふさわしい」シンボリックな街だと考えたのだろうか。
蒲田は映画ロケの多い街でもある。この地における映画の歴史はかつて蒲田にあった松竹キネマ蒲田撮影所まで遡ることができる。蒲田撮影所では開所した1920年から36年に閉鎖されるまでに1200本の映画が撮影された。蒲田撮影所の所歌であり、映画「蒲田行進曲」の主題歌でもある「蒲田行進曲」は、「青春燃ゆる 生命(いのち)は踊る キネマの天地 生くる蒲田 若き蒲田 キネマの都」と高らかに歌い上げる。JR蒲田駅の発車メロディーとして流されている。
商店街に隣接する大田区民ホールは、松竹キネマ蒲田撮影所の跡地に建つ。地下には松竹撮影所の小さなジオラマ模型が展示してある。
JR蒲田駅ビルを抜けて駅西側に移る。蒲田駅西口エリアを特徴づけているのが、JRとほぼ直角に伸びる東急池上線と多摩川線に沿って幅50メートルほどのなかに並行して走る、3本の商店街&飲み屋ストリートだ。北からサンライズカマタ、サンロードカマタ、そして東急線高架下のバーボンロードが通りの名称。種々雑多な小売店や飲食店が連なる。なかでも出色は高架下にバーや立ち飲み、小料理屋が連なる高架下のバーボンロード。旅行者がここで酒場の梯子を楽しみたいなら、蒲田に泊まるのに限る。
歩きながらふと上を見上げると、どこかのビルの屋上に観覧車が見えた。子どものころ楽しかった昔のデパートの屋上みたいじゃないか。蒲田駅に隣接する東急プラザ蒲田の屋上だった。なんども蒲田駅で降りたけど、気づかなかった。この時期、屋上ではビアガーデンが営業している。フェンス越しに東急線池上線と多摩川線が分岐するのが見えた。
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