唐津コラム 我が地域の武将の足跡
15/05/21
日本の歴史語る歴史遺産
唐津市の名護屋城跡は豊臣秀吉の朝鮮出兵の最前線として、日本全国から160もの武将が集まり、現在でも130あまりの陣跡が残っている。
徳川家康から黒田長政、前田利家、石田三成、島津義弘など名だたる武将の陣跡があって、マップ片手に武将名を探すだけでも楽しい。全国でこれだけの武将が集った地域は他にはないだろう。
しいていえば東西の武将が激突した合戦の場として知られる関ヶ原ぐらいではないだろうか。
宮城県出身の私にとって故郷の英雄は伊達政宗。その政宗の陣跡があった場所の交差点の名前が「伊達政宗陣跡」。地元の人に聞いてみると130ある武将の陣跡のなかで、交差点名になっているのは、ここだけだそうだ。これだけでも驚きなのに、交差点近くのバス停名にも「伊達政宗陣跡」。
名護屋城跡近くの法光寺に秀吉お手植えの桜があったのだが、その桜はなんと政宗が仙台から取り寄せたものだった。名護屋城にあった大手門が仙台の青葉城に移築(残念ながら焼けてしまった)されていたり、まさに名護屋城は伊達政宗にまつわる物語ばかりで驚きの連続だ。
伊達政宗のような事例は特別かもしれないが、400年前から続く呼子大綱引は、朝鮮出兵で将兵の士気を鼓舞するために加藤清正軍と福島正則軍が始めたものだ。
このように名護屋城周辺には、この城があって生まれた文化が点在している。秀吉が亡くなるまでの7年間に全国から20万人を超える人々が集まり城下町を形成した名護屋城。その城跡は貴重な歴史遺産で、その遺産の中から我が地域の武将の足跡を見つけに名護屋城跡周辺の陣跡めぐりの旅をお勧めしたい。
(九観連仙台事務所・田山優哉)
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