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城下町を歩く 屏風や人形さまめぐり/村上

伝統の趣きをぶらぶらと

県北の城下町村上は、まち歩きが楽しい。間口が狭く、奥行きが50―70メートルもある町屋づくりの商家が並ぶ家並み、黒塀の旧町人町、石垣が続く旧武家町。ぶらぶら散策するもよし、ボランティアガイドの案内で、より深く地域を知るもよし。

9月15日から、市内の旧町人町一帯で町屋のお店や個人宅を会場に第14回「町屋の屏風まつり」が始まった。10月15日まで行われる。

このまつり、町屋の住民に参加を呼びかけて行っているもので、各家に伝わる屏風やお道具を茶の間など居住スペースに飾ってもらい、それらを無料で見学させてもらうというもの。江戸時代からの屏風が数多く残っている、古い城下町、村上ならではの催しであり、まさに住民の好意で成り立っている、ホスピタリティいっぱいのまつりと言える。

居住者が町屋の歴史や屏風について、自ら見学者に説明してくれるのも、このイベントの特徴。見学だけではなく来訪者と住民のコミュニケーションに魅力を感じる住民や来訪者も多い。

屏風まつり

「屏風まつり」では町家に残る屏風を見学

見学者が目にするのは屏風だけではない。普段は道路に面した商店の部分しか見ることができない町屋の奥を垣間見ることで、町屋の文化的価値や、町屋での生活に理解を深めることができる。屏風まつりには、半径約2キロに収まる68軒の町屋が参加している。

見学の際には「屏風を見せてください」というあいさつ、見学が終わればお礼の言葉を忘れない配慮が見学者の心得になる。

今年は新企画として、町屋の坪庭や寺院の中庭の特別公開も行われている。イベントマップはウェブサイトや村上駅前の観光案内所などで入手できる。

村上では町並みを舞台に12月上旬から下旬にかけて、町屋などの軒下に塩引きした酒を吊るす「越後鮭塩引き街道」や、3月から4月にかけて「町屋の人形さま巡り」が催される。

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