北アルプス日本海エリアにそろう「個性的な食」
戦国、そば、カニ料理に舌鼓
このエリアは食資源もバラエティに富む。その中から、地域色豊かな昼食3品を紹介しよう。
上越市の「謙信公のかちどき飯」は、その名の通り戦国武将の上杉謙信が戦の勝利を願って家臣に振る舞った料理。文献をもとに当時の食材、料理法、調味料で再現した。醤油がなかったためずんだ酢で食べる刺身、砂糖の代わりにクルミで甘味を出した野菜のお浸しなどを一膳にまとめた。
6品からなる1575円、9品・2625円、14品・5250円の3タイプがあり、市内7カ所の飲食店で提供する。要予約で団体対応も可能だ。
戦国時代の料理を忠実に再現しているので質素なイメージを持つかもしれないが、ボリューム感は十分。「腹が減っては戦はできぬ」の言葉通りだ。
白馬村では「白馬ガレット」。白馬産そば粉の生地をクレープ状に焼き、その上に地元野菜や信州サーモンなどをトッピングした。
休耕田の利活用でそばの一大産地になった白馬の新名物を作ろうと2008年から商工会が中心に取り組み、今では40を超える店で味わえる。各店舗には商工会の認定試験に合格した「白馬クレーピエ」のみが調理しており、それぞれ個性的なガレットを提供している。クレーピエは現在100人がいるという。
そば切り、そばがき以外あまり見かけなかった新しいそばの食べ方。ナイフとフォークで食べるのも新鮮。白馬産の野菜がてんこ盛りでヘルシー感があって、意外に食べ応えもある。ホテルラ・ネージュ東館のそばガレットランチで1944円(スープ付き)。
3つ目は、糸魚川市の「紅ズワイガニ天丼」。ベニズワイガニは糸魚川市の特産で地元の味と言えるが、道の駅・親不知ビアパークの天丼は見た目に驚く。「丼からカニの足が生えた」という市担当者の形容がぴったり。1620円。
目前の日本海を眺めながら足先までカニを堪能できるオリジナリティあふれる天丼だ。
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