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八重の故郷で桜めぐり(2) 白河小峰城

福島県中通り地方に桜の名所は多く、「うつくしま花街道」とも称される。しかも、東北自動車道と磐越自動車道が縦横に走り、桜めぐりのための移動や観光コースの設定が容易なのが特徴だ。白河や二本松など八重とともに戊辰戦争を戦い抜き悲劇が語り継がれる地域もある。桜を訪ね、歴史を訪ねる。中通りを代表する桜の見どころを紹介する。

おとめ桜に情緒 白河小峰城(白河市)

奥州関門の名城とうたわれた白河小峰城。鎌倉時代から南北朝時代にかけての武将、結城親朝が1340年に小峰ヶ岡に城を構えたことにはじまり、江戸時代には松平定信らが居城した。

戊辰戦争では小峰城をめぐり奥羽越列藩同盟と新政府軍が激しく戦い、100日間にわたる攻防で城は焼失、落城。1000人が死傷した。白河市内には同盟軍新政府軍を問わず、死者を悼む多数の慰霊碑が残る。

本丸跡では180本の桜が可憐な花を咲かせる。天守閣の隣に「おとめ桜」と刻まれた小さな石碑がある。本丸の石垣を積む際、人柱にされた娘の霊を慰めるため、1本の桜を植えたことにちなんで建てられた。桜は戊辰戦争で焼失したが、二代目の桜が城内の桜とともに咲く。

平成に入り復元された三重櫓は震災の影響で現在は入場できない。

JR白河駅から徒歩10分。車は東北自動車道白河ICからが近い。

白河小峰城

”おとめ桜”が映える

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