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八重の故郷で桜めぐり(1) 必ず春がくる。

福島と八重と桜 記憶に残る旅を

2013年。福島観光はNHK大河ドラマ「八重の桜」とともに幕を開ける。戊辰戦争を会津藩士の子として銃を手に戦い、敗戦後は逆賊の刻印を押されながらも、「ならぬことはならぬもの」と会津人としての矜持を貫きながら新しい時代、明治期を力強く生き抜いた女性、新島八重が主人公のドラマ。

11年10月に福島県磐梯熱海温泉で開かれた福島県観光復興キャンペーン委員会設立総会で行った講演で、番組チーフプロデューサーの内藤愼介さんは、東日本大震災を受けNHKが大河ドラマに八重と、八重の精神を育んだ会津を選んだ理由を、「日本人の強さの原点を描きたい。海外にも観てもらいたい」と語り、「いろんなことを背負うドラマ。志を持ってつくるドラマ」と意気込んだ。八重の生涯を描くことで、「志を持ってまっすぐ進めば、必ず春が来る。ドラマの舞台が福島だと世界に伝えたい」とも。タイトルの桜には復興への希望を込めた。

ふくしま八重隊

福島観光をPRする「ふくしま八重隊」
と鶴ヶ城

ドラマは前半を八重が幼少期から青年期前半を過ごした会津若松市を中心に描かれる。福島県で桜の季節は4月上旬から。海岸沿いの浜通り地方から中通り地方、会津地方へと東から西へと、約1カ月半かけて桜前線が移動する。いわき市の勿来の関、福島市の花見山、会津若松市の鶴ヶ城と、各エリアごとに桜の見どころがあり、八重とともに戊辰戦争を生き抜いた桜たちも多い。福島県は、八重の桜を県内周遊につなげようと、県内の桜をめぐるスタンプラリーを準備している。今年の春、福島を訪ねての桜めぐりは記憶のなかに長くとどまる旅になる。

八重の桜

今年の春は「八重の桜」
と福島めぐりへ

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