時代は土佐の山間より 高知「幕末維新博」が好調
19年3月まで全県で盛り上げ 今秋は大政奉還150年記念企画
高知県では現在、歴史博覧会「志国高知幕末維新博」を全県挙げて展開している。今年は大政奉還150年、来年2018年は明治維新150年と幕末の主要舞台・土佐として“メモリアルイヤー”を迎え、今年3月の開幕から19年3月末までのロングランで展開。歴史を軸にしたイベントに食や自然といった観光素材を絡め、地域の魅力を発信し、土佐高知ならではの歴史紀行へ誘う。
同博は、サブタイトルに「時代は土佐の山間より」を掲げ、維新の志士を多く輩出した土佐の風土や文化の発信をテーマに、官民協働で推進。歴史資源を磨き上げ、これを中心に高知の“本物”を周遊できるコースを整備し、国内だけでなくインバウンドも含め幅広く観光誘客を図る。
会期は18年4月20日までが「第1幕」、続いて19年3月末までが「第2幕」。メイン会場は今年3月にオープンした高知市の県立高知城歴史博物館と、18年4月に一新して開業する県立坂本龍馬記念館に据え、サブ会場の高知駅前のこうち旅広場は県内観光の情報発信拠点に。室戸市の室戸世界ジオパークセンターや北川村の中岡慎太郎館、土佐清水市のジョン万次郎記念館など県内18カ所の地域会場も設け、地域ゆかりの人物や食などのイベントを行う。期間中は会場をめぐるスタンプラリーも開催中。
期間中は各地で歴史や食のイベントを多数開催するが、なかでも注目は大政奉還150年記念企画。高知城歴史博物館では11月27日まで企画展「大政奉還と土佐藩」を開催している。山内容堂の大政奉還建白書の写しや、坂本龍馬が後藤象二郎に覚悟を促す書簡、武市半平太の獄中書簡など貴重な資料の展示で時代の大転換への土佐の動きを振り返る。
記念企画は各地でも連動。南国市の県立歴史民俗資料館では11月26日まで、国宝など重要資料を展示する特別展「今を生きる禅文化―伝播から維新を越えて」を開催。香南市のアクトランドでは12月15日―1月1日に県立歴博に展示していた坂本龍馬の書簡を巡回展示する。
維新博は8月20日までに全会場合計で83万人超が来場。1日平均の来場は全会場の過去4カ年平均で140%となるなど賑わいは明らか。19年3月末でこの勢いをさらに加速させたい考えだ。
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