「とさ恋ツアー」が人気 城西館/高知
「ディープな高知」を体感
着地型ツアーを手掛ける旅館ホテルは全国的に増えてきたが、高知市の城西館は2009年から手がけている老舗。「とさ恋ツアー」と銘打って「ディープな高知」を堪能できる体験プログラムを実施している。12年には旅行業第2種を取得し内容が充実するにつれて参加人数も増え、昨年は約3500人が参加する人気ぶり。今回はそのなかでも参加者の多いツアーを紹介しよう。
「かつお本節工場見学」は、約40分でかつお節の製造工程や本節削りと試食、土産購入を楽しむ。高知入りして午後の行程に入れたり、宿泊翌日、工場から桂浜、昼食、帰路に着くなど行程に組み込みやすいことや、実際に土産によく購入されるかつお節であること、高知ならではの体験ということが人気の理由だという。利用は小グループと団体が9割。参加料は1人1620円。
コケ玉作りは個人、団体問わず人気。コケ玉は小指ほどの小さな緑色のもみじが秋になったらしっかりと紅葉する。その話を聞き、紅葉を見ようと帰って懸命に育てているという声ももらう。自分で作り、持ち帰って育てる楽しみがあることが人気の理由だ。同館内での体験のため団体なら宿泊は朝食後、昼食利用の団体は食前か食後に実施する。個人は夕食後。旅行会社からしても時間、場所面で利用しやすい。料金は同1944円。
スタンドアップパドルボード(SUP)も利用が多い。国交省の水質ランキングで3年連続1位の実績を持つ仁淀川の清澄さを体感できることなどが個人や小グループから受けている。GWの設定当初、利用があるか半信半疑だったが、HPへの情報掲載や旅行会社への営業、仁淀川でのバーベキューをセット販売するなどの取り組みを展開すると8月は全プログラムのなかで売り上げ1位に。同5千円から。
同館では「社長の営業や企画室の支援、宿泊営業マンの努力で成長してきました。もっとディープな高知の商品をご提案し続けます」。