神楽王国・石見の旅(1) 各地で定期公演、豪華なエンタメを間近で
島根県西部の石見地方は、きれいな海と緑濃い山、実り豊かな田園が広がる郷愁の「なつかしの国」。その中で異彩を放つのが、絢爛豪華な衣装と派手なパフォーマンスで見るものを圧倒する「石見神楽」だ。益田市や江津市、浜田市、津和野町などを中心に伝承され、上演団体は100―150にも達する。地元ではことあるごとに舞われているが、最近は観光客向けの定期公演が充実。石見のもう一つの顔神楽王国を堪能したい―。
即楽しめる伝統芸能 団体向けに宿へ出張上演も
神楽は全国各地で様々なかたちで伝承されているが、石見神楽はリズムの軽快さと衣装の豪華さで、他では類をみない独特の神楽だといわれる。
伝統芸能なので初心者には敷居が高いようにも思えるが、その指摘は石見神楽には当てはまらない。特別な前知識がなくても十分に楽しめるエンターテインメント性を有している。
神楽の演目は現在上演されているものだけでも30種類。古事記や日本書紀を原点とするものや、よく知られた神話や伝説を元にした内容になっている。ヤマタノオロチ伝説を再現した「大蛇(おろち)」はオロチの口から炎が出る迫力、「恵比寿」はコミカルな動きで客席に飴を巻く…まさに老若男女を問わず楽しめる演目がそろう。
石見神楽はほぼ1年を通じて鑑賞できる。石見地方のどこかで必ず公演しているからだ。ツアーでの立ち寄りにも適した定期公演は主に次の施設で行っている。
大田市では、温泉津温泉・龍御前神社が通年で毎週土曜20―21時など▽大森町並み交流センターが5―6月の毎週日曜13時30分―14時50分、7―8月の毎週土日祝日13時30分―14時50分などに上演。
江津市の有福温泉・湯の町神楽殿では通年で毎週土曜日20時30分―21時30分。
浜田市の三宮神社では5・6・8・9月と12―2月の毎週土曜日の19時30分―21時▽アクアスはっしー広場では4―11月の毎週日祝日13―15時▽道の駅ゆうひパーク浜田では毎月第2日曜13―15時に行う。
益田市の益田駅前ビルEAGAでは4―9月の毎週土曜日20時―21時20分と12―3月の毎週土曜19時30分―20時50分に実施する。
津和野町の道の駅津和野温泉なごみの里では4―12月の第1・3日曜11時からと14時からの2回行う。
このほかにも定期公演をしている施設があるのをはじめ、毎月1―8回は神楽大会が石見地方各地で開催。定期公演の料金は施設によって異なる。無料の場合を除き、大人料金で500円から700円が必要。
また、石見地方の宿泊施設への「石見神楽の出張上演」が依頼できる。20人以上の団体宿泊客の宴会時に1―2演目を披露する。
料金は2万円(通常の出張上演は5万円以上)。上演時間は約1時間。申し込み期限は概ね上演希望日の14日前。出張対応可能な宿泊施設は50軒を超えており、石見地方の宿をほぼカバーしている。
定期公演、出張上演についての問い合わせは石見観光振興協議会 電話0855―29―5647へ。
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