今こそ行って隠岐たい島 気ままに巡る4つの島
隠岐で出会う“世界”
人が旅に求めるものはなんだろうか。癒し、食、エンターテインメント。目的は人それぞれだろうが、動機の下支えとなるのは「ここではないどこか」へ行きたいという単純な願望だ。情報過多な現代にあって、写真や映像では計り知れない「圧倒的な何か」や「自分の世界観にない何か」との出会いを求めて人は遠方であっても旅に出るのだ。海外旅行はその最たるものだろう。
島根県隠岐諸島。島根半島の北方40―80キロの日本海に浮かぶ約180の島々からなる。有人島は4つで、円形で諸島最大の島を島後(どうご、隠岐の島町)、その西南にある西ノ島(西ノ島町)、中ノ島(海士町)、知夫里島(知夫村)の3島を島前(どうぜん)と呼ぶ。合わせて人口約2万1千人の小さな島々だが、ここにあるのは離島として育んできた歴史に培われた独自の文化と、世界ジオパークに加盟認定されている雄大な自然景観。魅力のスケールは島の規模を凌駕するほど大きい。
隠岐観光の拠点・島後は海岸線の絶景と海の美しさはもちろん、島内を進むとどちらかと言えば山のイメージ。田園と里山、点在する神社群といったのどかな風景が自然と共存してきた地域の歴史を物語る。
島前に渡れば、まずは西ノ島。海に突き出す巨大な絶壁はそれこそ“圧倒的”だが、周辺に放牧された牛や馬たちがのんびりと草を食む姿とのコントラストに日常はどこかへ吹き飛んでしまう。
中ノ島はかの昔、後鳥羽上皇が流された地。優雅な歴史風土の一方で、食に観光に学校に地域再生の先進地としての元気さに満ちている。
4島のうち一番小さな知夫里島に行けば少し驚く。見渡せば見渡すほど見えるのは「のんびり感」。人も牛も風に吹かれる草木もとにかくゆっくりのほほんとしているのだ。都会の喧騒と真逆の存在。ここに求めるのはまさに“癒し”だ。
ひと口に隠岐と言っても島ごとに風土も雰囲気も異なる。そこに生きる人々がまたいい。熱くもなく冷たくもなく、いつも通りの笑顔で来客を受け入れてくれる。まるで旧来の友に合うように。それが隠岐人の心意気なのだろう。
隠岐には心の奥底を揺さぶる「まだ見ぬ世界」が詰まっている。大阪から飛行機に飛び乗れば、わずか1時間で“異日常”の世界へ。パスポートはいらない。思い立ったらすぐにでも、自分の世界観を変えてくれる世界が、隠岐にはある。
島根隠岐 旅のおすすめサイト
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