姫路城、15年3月に大天守を内部公開
世界文化遺産・国宝「姫路城」。昭和の大修理から50年近くが経過し、痛みや汚れが激しくなった白漆喰壁の塗りなおしや屋根瓦の葺きなおしを中心に約5年をかけた本格工事を終え、1月中旬から素屋根と構台の解体工事に入った。解体が進むにつれて徐々に大天守が姿を見せ、6月中旬に最上層を見ることができるようになる。2014年夏ごろには美しい姫路城がお目見えする。
世界文化遺産 慶長の城郭様式を評価
2009年から始まった「姫路城大天守保存修理事業」。
11年から素屋根と言われる作業用足場で大天守はすっぽり覆われ、白鷺城と呼ばれる優美な姿を見ることができなくなったが、大天守の修復を間近で見ることができる「天空の白鷺」をスタートさせ、多くの観光客が訪れた。
しかし「天空の白鷺」は1月15日に終了し、15年の3月まで素屋根と構台の内部の仕上げ材の解体や搬出が始まった。6月中旬ごろには大天守の最上層が姿を見せ始める予定だが、大河ドラマ「軍師官兵衛」も後半戦に向けて盛り上がりを見せる段階で、そのころまでに美しい姫路城が少しずつ見えてくる。これからは徐々に姿を見せる姫路城を見学したい。

2014年夏ごろには
美しい姫路城がお目見えする
大天守に入ることはできないとはいえ、姫路城が国宝の指定を受け、日本で初めてユネスコの世界文化遺産に登録された理由は、独特の建築構造と櫓や石垣、門、堀など城全体がよく保存され、慶長年間当時の城郭様式を今に伝えているからだ。
桃山時代の優雅で豪華な城門「菱の門」やV字型石積み「空堀痕跡」、傾斜が急になる反りを見ることができる「扇の勾配」、上山里曲輪を守る櫓群で、石落しや狭間などを備える「リの一渡櫓・リの二渡櫓・チの櫓」などがあり、櫓や門、土塀で74の重要文化財の指定を受けている。国宝としては大天守や東・乾・西の小天守、イ・ロ・ハ・二の渡り櫓8棟がある。

桃山時代の城門「菱の門」
「西の丸」は池田氏に代わり城主となった本多忠政の嫡男・注刻と徳川家康の孫・千姫の居館として、千姫の化粧料10万石で1618年(元和4年)に建造された。重要文化財14棟が残る。

「西の丸」には元和4年の建造群が。
重要文化財14棟が残る
当面、大天守には登城できないが、来年の3月まで魅力ある城郭様式を散策したい。
解体工事の流れ

2014年1月中旬
「天空の白鷺」閉館後、内部の仕上げ材を解体・搬出

3月中旬
素屋根を解体

5月中旬
屋根の枠組みを解体

6月中旬
大天守の最上層が姿を見せる

9月ごろ
素屋根の基礎を解体。
天守台の石垣より上部がほぼ撤去

12月ごろ
構台の約半分が解体

2015年3月27日
美しい大天守内部を再び公開
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