まんがの鳥取、神話の島根 DC期間は企画列車が続々登場
団体専用やイラスト列車―鉄道でこその旅の醍醐味
鳥取、島根両県でDCが行われるのは6年ぶり5回目。鳥取県は水木しげるさんや青山剛昌さんらのふるさとであることから「国際まんが博」を、島根県は古事記編さん1300年を記念し「神話博しまね」をメーンイベントとして展開する。
キャンペーンに合わせて各地から旅行会社の主催で団体専用列車が運転される。
JTBは9月23日から「サロンカーなにわ鉄道クルーズ」を実施する。24日に城崎温泉駅を出発し、3日間かけて山陰本線を新山口駅まで走る。日本旅行は10月6日、国鉄時代のカラーの「なつかしのやくも」を大阪駅―松江駅間を運行。近畿日本ツーリストは、豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス」を大阪駅―松江・出雲市間で団体専用列車として運転。往路の大阪発は10月12日、復路の出雲市発は13日。阪急交通社とクラブツーリズムは「サンライズ出雲」を団体専用列車として東京駅―出雲市駅間に走らせる。阪急は10月5―6日、クラツーは11月23―24日。
また「鬼太郎」や「名探偵コナン」など、地元の漫画家のキャラクターを描いたイラスト列車が走っている。
「名探偵コナンイラスト列車」は、国際まんが博のPRのため今年4月から山陰本線・鳥取駅―出雲市駅間、因美線・鳥取駅―智頭駅間で運行。車両全面に、鳥取県北栄町出身の青山剛昌さん作「名探偵コナン」のキャラクターが描かれている。
「境線イラスト列車」は境線・米子駅―境港駅間を毎日運転。境港市出身の水木しげるさんの代表作「ゲゲゲの鬼太郎」キャラクターをラッピングした列車が走る。
京都駅―鳥取・倉吉駅間を運行している「スーパーはくと」の一部車両には、鳥取県を舞台にした谷口ジローさんの「遥かな町へ」のラッピング列車を導入した。
トロッコ列車「奥出雲おろち号」は、ヤマタノロチなど神話の舞台である木次線・木次駅―備後落合駅間を1日1往復。週末と休日が主だが、紅葉の時期は平日も運転する。
JRではDC期間中、山陰の周遊に便利な企画乗車券「山陰めぐりパス」を設定する。4日間有効で、行きと帰りを別ルートにすることが条件。例えば、往路は新幹線・伯備線利用、復路は智頭急行利用で、申し込みは2人以上から。山陰までの新幹線や特急の普通指定席が利用でき、自由周遊区間は自由席に乗車できる。料金は大阪市内発で1人1万円と割安だ。
そのほか、往復JR利用で山陰を訪れる人にはドリンク引き換え券や鳥取、島根のキャラクターグッズがプレゼントされる。