阿蘇から高千穂・竹田へ 高千穂峡と現代湯治
柱状節理の景観を満喫 高千穂峡
阿蘇(熊本県)・高千穂(宮崎県)・竹田(大分県)の3地域は、車で1時間圏内にあることから、3地域の観光協会は「真ん中九州阿蘇・高千穂・竹田3県3地域観光協会連携協定」を結んでいる。人気の観光スポットや隠れた観光地、体験メニューなどを組み合わせ、滞在型企画商品の開発を進めているが、今回は高千穂、竹田の主な観光スポットを紹介する。
高千穂を代表する観光素材は天然記念物に指定されている「高千穂峡」。柱状節理の景観をボートで楽しむ光景はお馴染みだ。周辺には日本の滝百選に選ばれた「真名井の滝」のほか、「槍飛橋」「おのころ島」「月形・日形」「鬼八の力石」は遊歩道を散策しながら見ることができる。
神楽や神話に関心がある人には「おすすめ観光コース」として「神話・伝説めぐり」「スピリチュアル」「歴史文化に触れる」などを用意している。
このほか、この地に古くから伝承される「夜神楽」の見学も人気がある。夜神楽は高千穂神社境内で毎日20―21時までの1時間、手力雄の舞、鈿女の舞、戸取の舞、ご神躰の舞の4つが奉納され、観光客が毎夜訪れている。
「温泉療養保険システム」が登場 竹田
竹田市では、同市出身の瀧錬太郎の記念館や「荒城の月」のモデルといわれる岡城址などの観光素材が有名だ。市内には武家屋敷跡も残り、土塀や門、蔵が湯治の面影を伝えていることから、立ち寄り観光の推進を図っている。
全国に先駆けた取り組みとして現在、温泉で体温を上げで自律神経や免疫系やホルモンの分泌を整えることで体調をいい状態にしようという目的で「温泉療養保険システム」の利用を呼びかけている。実証実験の段階だが、現在、今回行っているのはその第3弾。
このシステムは現代版湯治といえるもので、3月31日までの期間中、3泊以上の宿泊者に1泊につき500円、立ち寄り入浴施設利用だと1回に200円、保険適用される。その他の特典もある。
また竹田市内エリアでの体験メニューも豊富にそろえ、そば打ちや牧場、サフラン染め・草木染め、乗馬、不思議体験といったツアーを実施し、市内の歴史文化を知ってもらう取り組みを行っている。