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ジェットコースターロード 阿蘇東部線

風景とアップダウン楽しむ 道そのものが観光素材

大分県・竹田から宮崎県・高千穂をつなぐ広域基幹林道「阿蘇東部線」は、阿蘇市波野から阿蘇郡高森町を結ぶ最短ルートとして、観光客や地元住民の生活に重要な役割を担っている。

以前は祖母山登山口を通る細い山道がこの区間を結んでいたが、林道開通後は大型バスの通行も可能となり、阿蘇市波野から55分で高千穂まで行くことができるようになった。

この林道は丘陵地の形状をそのまま利用しているため、起伏が非常に激しい。全国でも珍しい屋根付きの阿蘇望橋を渡り、しばらくするとその先が見えないほどの急勾配のアップダウンの道になり、それはまさしくジェットコースターに乗っているような感じがする。

途中休憩所も何もなく、55分間見通しが悪い道を走るのは観光客にとっては面白みがない。しかし他の地域にはないユニークな道なのだから、それを逆手にとって観光名所にしてしまえばいい。バスガイドが車内で説明を行ったり、マップで紹介したりすれば、どうだろう。私はあえてこの道を「ジェットコースターロード」と名づけたい。

一般人が投稿した動画を見ることのできるユーチューブをみると、北海道の美瑛町にも同じ名前の道がある。こちらは見通しがいい直線道路なので、景観が売りになっている。

観光地として第一級の知名度を持つ美瑛町でも「ジェットコースターロード」と呼んでいるのだから、阿蘇・高千穂観光の素材としてこれを使わない手はない。

この道の延長線上にはミルクロード、やまなみハイウェイがあり、阿蘇には風景を楽しめる道がたくさんある。その中にジェットコースターロードという一風変わった素材を観光道路の1つとして組み入れ、阿蘇・高千穂・竹田を周遊する観光モデルコースを造ってみてはいかがだろうか。

(九観連大阪事務所 長富彩)

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